エージェントが語る川崎Fのレナト放出。Jクラブは“爆買い”中国とどう対峙すべきか?【職業:サッカー代理人】

2016年04月14日(Thu)10時20分配信

シリーズ:職業:サッカー代理人
text by 小澤一郎 photo Getty Images
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一括払いで高額を支払える中国のクラブ

広州恒大のジャクソン・マルティネス。中国のクラブは欧州で活躍している選手をそのまま連れて来られる財力を持っている
広州恒大のジャクソン・マルティネス。中国のクラブは欧州で活躍している選手をそのまま連れて来られる財力を持っている【写真:Getty Images】

 今や中国はアジア内のみならず世界の移籍マーケットにおいても欧州に引けをとらないほどの買い手として成長著しいが、改めてレナトが中国へ電撃移籍した経緯を次のように説明する。

「ご存知の通りレナトは大きな金額で抜かれたのですが、私は今、日本のチームと仕事をやる中で『抜かれたくない』と思って仕事をしているので、『どうプロテクトするか』ということを考えています。

 プロテクトはどういうことかというと、『お金』でしかないのでそこの設定の仕方はまずあります。レナトの場合、買った金額の3倍程度の額に設定をしていて『こんな金額でのオファーはこないだろう』という数字だったのですが、案外あっさり来てしまって、しかも契約書を交わしてから翌週には違約金が振り込まれていて、中国の凄さを見せつけられました。

 欧州でも大きな金額で移籍する時には、銀行保証をとってから分割での支払いとなります。私たちは相手が中国でいつどう転がるかわからないのでワンショット(一括払い)でしか受け付けなかったのですが、一週間で満額を払ってきました。交渉期間も中国のエントリー締切りの1日前で、本当に2日で終わった移籍になりました」

 中国は本当に“爆買い”ができます。アジアで活躍した選手でなくても、欧州から選手を連れて来れば良いわけだから、大きいクラブは当然こういうことを続けていくでしょう。レナトが移籍した広州富力は中国ではそれほど大きいクラブではないのに、日本では『払えないだろう』というような違約金をあっさりワンショットで払ってくる。

 習近平の政策もあって確かに各クラブにお金が分配されているみたいですし、億単位の予算を使って育成への投資も進めています。これだけお金をかけられる以上、『中国はもっと大きくなる』とイメージせざるを得ません。

 民族が多いので、特に代表は強くなりきれないようですが、広州恒大みたいに本当に強くなるチームも出てきたわけなので、残念ながらACLの上位進出クラブが中国だけという時代もそんなに遠くない気がします」

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