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日本代表 8年前

【西部の目】ハリルJ、7-2の試合で見えた収穫と課題。主力抜きでの破壊力と“20年遅れ”の守備戦術

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

課題もあるが、収穫の多い試合に

岡崎慎司と香川真司
岡崎慎司(左)と香川真司(右)【写真:Getty Images】

 2失点はいずれもミスがらみだった。1失点目は吉田がヘディングで中へつなごうとして相手ボールになり、そのまま守備が整わないうちに決められている。2失点目は、原口のミスパスからショートカウンター。ただ、これ以外にもいくつか危ない場面があり、吉田と森重のコンビネーションには不安が残る。

 カウンターされたときに、イチかバチかで止めにいって止めきれないケースが目立った。吉田と森重の2人しかいないのに、森重が飛び込んで奪えなければ、そうでなくても広大なスペースを吉田1人で守らなければならない。読み自体は鋭いのだが、奪えなかったときのリスクが大きい。リスクを削り取っていくような粘り強い対応も必要ではないだろうか。

 久々に代表に復帰した川島はさほどブランクを感じさせず、宇佐美の攻守における貢献、清武と香川のコンビなど、数多くの収穫があった。課題もあるとはいえ、最終予選に向けて大きな不安は見当たらない。

(文:西部謙司)

【了】

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