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日本代表 8年前

五輪代表、OAとの融合が最重要課題。興梠・塩谷・藤春に求められる短期間での浸透

text by 元川悦子 photo by Getty Images

重要になってくるDFの連携。守備陣にはOAが2人

 国内組はJリーグの連戦で疲労困憊、海外組はプレシーズンで試合勘の不足と状態にバラつきがあるため、事前キャンプ地のアラカジュでは全員のコンディションを平準化させることに重点を置く。

 そのうえで、興梠・塩谷・藤春を既存のチームに組み込んでいくため、作業の難易度は非常に高い。「オーバーエージ3人にはボールを使ったいろんなことをしなきゃいけない。これまで大会のたびに教えていた原則を彼らにも1~2回はやらなきゃいけない」と手倉森監督は個別指導も視野に入れていることを明かした。

 本大会の相手がナイジェリア、コロンビア、スウェーデンと強豪揃いであることを考えると、やはり守備組織構築を優先しなければならないのは確か。1月の最終予選では植田直通(鹿島)、岩波拓也(神戸)、奈良竜樹(川崎)の3人のセンターバックをローテーションしながら起用したが、今回も奈良の代わりに塩谷を組み込む可能性が高い。

 植田と塩谷は2015年アジアカップ(オーストラリア)にともに参戦し、お互いの特徴は多少なりとも分かっている。岩波と塩谷もヴァイッド・ハリルホジッチ監督就任直後だった2015年5月の日本代表国内組短期合宿で顔を合わせていて、全く初めてというわけでもない。

 こうした数少ない経験を活かしつつ、お互いの役割を明確にしながら連携を構築していくべきだ。彼ら3人がしっかり固まらなければ、最終予選のような高いクオリティの再現は難しい。そのくらいの強い危機感を持つことが重要だ。

 右サイドバックに塩谷、左サイドバックに藤春が入るケースも出てくるだろう。その場合、センターバックやサイドハーフなど周囲との距離感やバランスをつねに考えながらプレーしなければならない。

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