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香川真司 8年前

香川とゲッツェ、ドルト・トップ下争いで優位なのは? 最強ライバル同士の競争と共存

text by 本田千尋 photo by Getty Images

いまだ調整不足も…随所に見せる一級品のプレー

香川
新加入選手について語っていた香川真司【写真:Getty Images】

 そんな中、ゲッツェの調整は、まだ遅れていると言えそうだ。バイエルンとのスーパーカップでは、ベンチ入りはしたが出番はなかった。ザントハウゼンとのテストマッチでは、やはり体は重い。59分にシュールレのゴールをアシストしてからは、運動量が低下して72分に交代となった。試合は3-0でドルトムントが勝利している。

 ザントハウゼン戦でゲッツェはトップ下に入った。試合中は左SBのゲレイロが高い位置を取り、2列目はそのまま右にスライドする。ゲッツェも右寄りのポジションを取った。

 コンディションは整っていない。それでもゲッツェは少しずつ光る動きを見せ始めている。10分、ピシュチェクからの縦パスをダイレクトで右サイドのプリシッチに落として、ゴール前に走る。

 13分、左サイドの狭いエリアで着実にトラップすると右に大きくサイドチェンジ。持ち味とする密集地帯での正確なプレーを随所に見せた。アタッキングサードに何度も侵入し、特にエリア内でパスを引き出す動きは一級品と言えるだろう。

 ザントハウゼン戦を見ても、今季BVBのトップ下のポジション争いはゲッツェと香川の間で繰り広げられることになりそうだ。バイエルン戦を終えた後で香川は、前線に新加入の選手が多く入ってきた状況を次のように捉えている。

「割とサイドのアタッカーが多いのでね。トップ下とサイドっていうのは求められるものが違うし、ディフェンスの厳しいバイタルでボールを受ける選手であったり、中盤でボールを受ける選手っていう意味では、僕と違う特徴があると思う」

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