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香川真司 8年前

香川とゲッツェ、ドルト・トップ下争いで優位なのは? 最強ライバル同士の競争と共存

text by 本田千尋 photo by Getty Images

10番タイプの香川とゲッツェ。必然の競合

 デンベレ、シュールレ、モル…。前線の新加入選手は「サイドのアタッカーが多い」。サイドとトップ下では、ピッチ上で見える風景が違えば、DFから受けるプレッッシャーの質も違う。プレースタイルも異なってくる。そうした違いは、そのまま「メリット」となる。

「そういうところのメリットは感じているし、彼らのスピードであったり、ドリブルの威力っていうのはすさまじいクオリティがあるのかな、と。それ以外のコンビネーションだったり、仲間を活かすことだったりを上手く基準にして、基盤にしてやっていきたい」

 そして、この香川の言葉をそのままゲッツェが話したとしても違和感はないのではないだろうか。

 ザントハウゼン戦のゲッツェは、まさに「ディフェンスの厳しいバイタルでボールを受ける選手」、「中盤でボールを受ける選手」で、「コンビネーション」と「仲間を活かすこと」を「基準にして」プレーした。

 ドルトムントが今季、CLを含む過密日程を乗り切っていかないといけないことを考えれば、各ポジションに複数の選手を揃える必要はある。それはトップ下のポジションについても同様だ。現在BVBのトップ下には、10番タイプの香川とゲッツェが競合している。競争は必然とも言える。

 香川とゲッツェが左右のインサイドハーフで先発した9日のビルバオ戦のように、もちろん共存の可能性もある。しかし、守備面も含めたチームバランスを考えると、例えば[4-1-4-1]の場合、バイエルン戦のように香川のような10番タイプにカストロのような8番タイプを組ませる可能性が高い。

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