離脱者相次ぐハリルJ。豪州戦は真価問われる一戦に
2018年ロシアW杯アジア最終予選序盤3戦を終え、2勝1敗の勝ち点6で暫定4位に甘んじている日本代表。11日の第4戦・オーストラリア戦(メルボルン)は絶対に落とせない大一番。
6日のイラク戦で後半ロスタイム決勝弾を叩き出した山口蛍(C大阪)も「今後を大きく左右する試合になるのは間違いないし、勝ちと引き分けでも違う。もちろん負けは絶対に許されない」と神妙な面持ちで語っていた。
危機感はヴァイッド・ハリルホジッチ監督からも感じられた。メルボルン入り2日目の9日夕方のトレーニング冒頭には、凄まじい強風を考慮して屋内で17分近い長時間ミーティングを実施。
ここ最近、選手たちの意見を尊重し、ミーティングを2~3分で終えていたが、さすがに大一番前は言いたいことが山積していたのだろう。対戦相手のオーストラリア代表は同じレイクサイドスタジアムで日本の2時間前に練習したが、リラックスムードの漂う中で軽い調整をしただけで、ラストには時間をかけてファンサービスを行う余裕を見せていた。
そんな相手とはまさに対照的なピリピリムードの中、日本代表は冒頭15分以外、報道陣をシャットアウトして戦術確認を徹底した模様だ。
出場停止の酒井宏樹(マルセイユ)に加え、長友佑都(インテル)が脳震盪でオーストラリア入りを断念。左足首捻挫の岡崎慎司(レスター)は3日連続で練習場に姿を現さず、次戦欠場が確実になった。
長期負傷中の内田篤人(シャルケ)、不振にあえぐ香川真司(ドルトムント)らを含め、2014年ブラジルW杯の日本代表を支えた主力が続々と離脱する今、踏ん張らなければならないのが、ロンドン五輪世代以下の若い選手たちである。
とりわけ、イラク戦でゴールという結果を出した原口元気(ヘルタ)と山口はオーストラリア戦で一段と注目すべき存在だ。この一戦は彼らが真の代表主軸になるための試金石と言っても過言ではない。