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原口元気、ドルトに敗戦で感じた自信と課題。ヘルタが陥った「黄色の巨壁」の錯覚

ヘルタ・ベルリンは現地時間8日、DFBポカール(ドイツ杯)3回戦でドルトムントと対戦し、アウェイでPK戦の末に敗れた。これまでのヘルタにとってドルトムントは大きな存在だったが、原口元気は「勝てない相手ではない」と語る。この試合から、原口は自信と課題を感じ取ったようだ。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ヘルタに立ちはだかった黄色い壁

原口
ヘルタ・ベルリンの原口元気【写真:Getty Images】

 一体、何が足りなかったのだろうか。2017年2月8日のDFBポカール3回戦、ヘルタ・ベルリンは8万の敵が囲むアウェイに乗り込んで、ボルシア・ドルトムントと戦った。目の前には巨大な黄色い壁がそびえている。

 先制したのはヘルタだ。27分、右サイドで原口元気がボールキープ。原口からパスを受けたシュタークがアーリークロスを入れ、カルーが右足を出して飛び込む。ダイレクトボレー。黄色い壁の目の前で、ボールをゴールに突き刺した。

 カルーの豪快な一撃は、ドルトムントの勢いを削いだ。4日、ブンデス2位のRBライプツィヒを死闘の末に1-0で退けたドルトムント。よって自信が生まれたのか、立ち上がりから見せた安定したポゼッションは、しかし元CL王者の一発で揺らいだ。最終ラインが臆病になり、前線と距離が空いて全体が間延びしてしまう。

 後半に入るとデンベレとロイスが左右のサイドに流れるようになり、ドルトムントは勢いを取り戻してきた。48分には、ペナルティエリアの中でプリシッチにラストパスを通され、ロイスに決められてしまう。それでもヘルタの守備が、大幅にぐらつくことはなかった。原口は「怖いところはありましたけど、基本的にはどの時間帯も上手く守れてはいました」と振り返る。

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