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Jリーグ 7年前

ルヴァン杯、17年ぶりJ2クラブ参戦という一大改革。日程面の問題と競技上の公平性は?

Jリーグは25日に都内で開催した理事会で、J1の18クラブが参加しているYBCルヴァンカップに、来シーズンからJ2のクラブを最大2チーム参加させることを決めた。対象となるのは、前シーズンのJ1で16位及び17位となり、J2に降格した2チーム。前身のヤマザキナビスコカップ時代を含めて、J2のクラブが参戦するのは2001シーズン以来となる。大きな改革のメスを入れた意図に迫った。(取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

ルヴァン杯が抱えていた問題。17年ぶりのJ2勢参戦

2018年シーズンより、ルヴァンカップにはJ2勢が参戦することになった
2018年シーズンより、ルヴァンカップにはJ2勢が参戦することになった【写真:Getty Images】

 改革のメスが17年ぶりに入る。前名称のヤマザキナビスコカップ時代だった2002シーズンから、J1勢だけが参加してきたYBCルヴァンカップに、来シーズンからJ2勢が参戦することが25日に都内で開催されたJリーグの月例理事会で承認された。

 J1勢と対峙するのは2チーム。原則として前年のJ1で16位と17位に甘んじ、降格を余儀なくされた2チームが対象となる。理事会後に記者会見に臨んだ、Jリーグの村井満チェアマンが理由を説明する。

「4チームによる4グループという、非常にわかりやすいグループステージをACLとの裏表で開催していくことで、次のラウンドに進む可能性がないチーム同士の対戦が少なくなくなる、という考え方がまず基本となって合意に至りました。

 ならばグループステージを16チームにするために、最大で2チームをどのような形で出していくのか。いろいろと議論してきましたなかで、競技力で最も近いところで言えば、前年までJ1で戦っていた2チームという案が出てきた次第です」

 YBCルヴァンカップは2009シーズンから、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)本戦に臨む4チームを除いた14チームを2つのグループに分けてグループステージを開催。上位2位までの4チームにACL勢が加わる形で、8チームによるノックアウトステージに移行してきた。

 しかし、7チームによる1回戦総当たりのグループステージだと、試合のないチームが1節につきひとつだけ生まれる。さらには最終節が近くなればノックアウトステージ進出への可能性がほぼなくなったチーム同士の対戦が増え、モチベーションの意味でも課題とされてきた。

 今シーズンからは両グループの1位だけがまずはノックアウトステージへシードされ、残る2枠をグループステージで2位及び3位に入った4チームによるプレーオフで決める新たな大会方式を導入。今日26日にはプレーオフの第2戦が行われるが、根本的は解決策には至らない。

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