実力はポット4にあらず! 新旧のタレント擁するナイジェリア、“欧州ベース”も武器に【ロシアW杯全32チーム紹介】

6月14日に開幕する2018FIFAワールドカップロシア。グループリーグの組み合わせも決定し、本大会に向けて期待感は高まるばかりだ。4年に一度開催されるサッカーの祭典には各大陸予選を勝ち抜いた32チームが参加する。フットボールチャンネルでは、その全チームを紹介していきたい。今回はグループDのナイジェリア代表を取り上げる。(文:河治良幸)

2018年01月15日(Mon)10時20分配信

シリーズ:ロシアW杯全32チーム紹介
text by 河治良幸 photo Getty Images
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新旧のタレントがバランスよく配合されている

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精神的支柱でもあるMFジョン・オビ・ミケル【写真:Getty Images】

【ナイジェリア代表】
FIFAランキング:51位(2017年12月)
監督: ゲルノト・ロール(2016年~)
3大会連続6回目の出場
最高成績:ベスト16(1994年アメリカ大会、1998年フランス大会、2014年ブラジル大会)
アフリカ予選グループB1位通過

 アフリカ最終予選はグループの各1位しか本大会に進めないという非常にシビアなレギュレーションだ。その中でもひと際厳しい組み合わせになったのが今回のナイジェリアが入ったB組。前回アフリカネーションズ杯の王者カメルーンをはじめ、ナイジェリアと同じくブラジルW杯ベスト16のアルジェリア、近年の成長著しいザンビアが揃ったのだ。

 まさしく“死の組”。しかし、最終予選を前にした16年の6月に就任したドイツ人(フランスの国籍も所有)のゲルノト・ロール監督はアフリカでの豊富な指導経験を発揮し、精神的支柱でもあるMFジョン・オビ・ミケル(天津泰達)を中心に短期間でチームをまとめあげ、前半戦の3連勝から最大の山場と予想された第4節のアウェーのカメルーン戦を1-1の引分けで乗り切ると、新鋭FWアレックス・イウォビ(アーセナル)のゴールでザンビアに勝利。結果的に「スーパーイーグルス」は独走で本大会への出場権を勝ち取った。

 大黒柱のミケルや中盤をオーガナイズするMFオジェニ・オナジ(トラブゾンシュポル)、抜群のスピードとクロス精度を誇るヴィクター・モーゼス(チェルシー)などブラジルW杯の16強戦士に加え、13年のU-17W杯でMVPを獲得した天才FWケレチ・イヘアナチョ(レスター)など、数多くの若きタレントが台頭。ロール監督が新旧のタレントをバランスよく配合している。

 特に目立つのが高い身体能力と戦術眼を兼ね備えた欧州ベースのナイジェリア人選手たちだ。前述のイウォビはイングランドU-18で代表歴があり、左SBのオラ・アイナ(ハル・シティ)も同じくイングランドの各年代で代表を経験している。最終ラインで一躍レギュラーを獲得した191cmのウィリアム・トルースト=エコング(ブルサスポル)はオランダのアンダー代表出身だ。

[4-3-3]をベースにした布陣はバランスよくポジションを取りながら、局面でナイジェリア特有の対人能力を発揮する。アフリカでも目立った彼らの強みはロシアの地でさらに引き立つはずだ。生命線になるのは中盤の3枚だ。オナジを中盤の底に置き、司令塔のミケルと運動能力の高いウィルフレット・ディディ(レスター)が攻守のインテンシティーを高める。

 モーゼス、イウォビ、イヘアナチョの3トップはスピードの絶対値でどの国の前線トリオより高いはず。しかも、それぞれ異なる特徴があるため相手ディフェンスはかなり捕まえにくいだろう。しかも、ジョーカーにはスピードでは彼らに勝るとも劣らないアーメド・ムサ(レスター)や久保裕也のチームメートでドリブル技術の高いモーゼス・サイモン(ヘント)、パワフルなオディオン・イガロ(長春亜泰)らが控えており、途中出場から勢いをもたらす役割はもちろん、レギュラー陣に何かあっても戦力を維持することが可能だ。

 長く「スーパーイーグルス」を支えた守護神のエニュアマが代表引退し、唯一の不安材料とも言えるGKはフィールドプレーヤーばりの機動力を備えるイケチュク・エゼンワ(イフィーニー・ウバー)が台頭してきたが、大舞台での働きは未知数だ。

 1月15日からモロッコで開催されるアフリカ・ネーションズカップではルワンダ、リビア、赤道ギニアとグループリーグを戦い、決勝トーナメントを目指すことになるが、アフリカではこの大会の結果が監督や選手の評価を大きく変動させ、それはナイジェリアも例外ではない。最低でもベスト4、できれば優勝まで勝ち上がりながらチームのブラッシュアップや若手の成長をはかりたい。

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