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広島のブラジル人FWパトリック、日本への帰化申請を諦めず「私の心は日本人」

text by 編集部 photo by Getty Images for DAZN

パトリック
サンフレッチェ広島のブラジル人FWパトリックは日本への帰化を諦めず【写真:Getty Images for DAZN】

 サンフレッチェ広島に所属するブラジル人FWパトリックが、自らのツイッターやインスタグラムで改めて日本国籍取得と日本代表入りへの思いを述べた。

 7日、パトリックはSNSに日本代表のユニフォームをまとった自分の合成写真を公開し、「私ブラジル人ですが心は日本人です。まだ帰化諦めてません」と投稿した。

 今月4日には「僕はすごく望んでたけど、残念ながら変えることはうまくいきませんでした。日本の為にプレーでいる何かチャンスはあるかなあ!? I love japan」とも投稿しており、日本国籍取得のための帰化申請が失敗に終わったことを示唆していた。

 もともと、パトリックは2年ほど前から日本国籍取得の意思を表明していた。2016年当時のブラジルメディアのインタビューでは「僕はすでに3年間日本におり、あと2年で帰化を申請する」と明かし、「私のようなキャラクターの選手は少ないので、日本代表にとって良い選択肢となると思う」と将来的な日本代表入りにも意欲を見せていた。

 さらにツイッターでも「日に日に更に日本のことが好きになります。僕の事をオープンに受け入れてくれた国です。私はいつの日か帰化することが出来ればそれがおこればとても幸せに感じるだろうなあ」と、帰化への思いを語っていた。

 そして2年後の今年、実際に計画を実行に移したようだ。だが、日本への帰化申請には高いハードルが存在する。引き続き5年以上日本に住所を有することや、20歳以上であること、犯罪歴、納税状況などが考慮されたうえ、小学校3年生以上の日本語能力(読み・書き・会話)が必要になるという。

 パトリックの場合、日本在住5年という条件を満たしているが、ヴァンフォーレ甲府を退団した後の2014年1月から、ガンバ大阪加入直前の同年6月末まで、約半年間ブラジルに戻っていた期間がある。帰化申請において、連続して約90日間以上または年間150日以上にわたって日本を離れていた場合、「引き続き」の在住とみなされない場合があり、この条件や日本語能力がネックになった可能性がある。

「まだ帰化諦めてません」と述べた通り、パトリックの日本への思いが尽きたわけではない。今後、帰化を実現させ、日本代表のユニフォームをまとう夢を叶える日がくる可能性は十分に残されている。

【了】

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