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日本代表 6年前

本田圭佑、西野Jの新布陣で覚醒も。ぶっつけ本番どんと来い…南アW杯で輝いた経験の意味

日本代表はロシアワールドカップに向けて新たなオプションの熟成に励んでいる。その中で、本田圭佑はキャリアで初めての形の習得に考えをめぐらせていた。8年前の南アフリカワールドカップ直前から1トップに抜てきされ、大活躍を披露した経験が、今こそ意味を持つものになるかもしれない。(取材・文:元川悦子)

text by 元川悦子 photo by Getty Images

西野ジャパン初戦まで2日。本田圭佑は「模索中」

本田圭佑
日本代表の本田圭佑【写真:Getty Images】

 西野朗監督率いる新生・日本代表の初陣である30日のガーナ戦(日産)まであと2日。21日から千葉県内で合宿を行ってきた彼らだが、28日には初めて非公開練習を実施。初の国際試合を視野に入れた戦術確認を入念に行った模様だ。

 もちろん多くの時間を割いたのは、3-4-2-1の新布陣の構築だろう。「今は練習の中でもピッチ外でも、常にフォーメーションのことは話しています。西野監督の戦術と考え方、戦っている選手たちが1つになって、すごくいいコミュニケーションが取れているので、僕自身はそこまで心配はないですね」とインテル時代に3バックを経験している長友佑都(ガラタサライ)は自信をのぞかせる。

 一方、ボランチに入って司令塔的役割を担うと見られる柴崎岳(ヘタフェ)も「最初やった時よりだいぶ形になってきている。手ごたえはあります」と前向き発言するなど、今はチーム全体が新たなフォーメーションをモノにしようという意欲に満ち溢れている。

 選手同士が細部まで話し合いを繰り返すというヴァイッド・ハリルホジッチ前監督時代になかった動きも広がっている。こうした積み重ねが3週間後の2018年ロシアワールドカップ本番での結果につながれば理想的だ。

 とはいえ、3バックに不慣れな選手が少なくないのも確か。名古屋グランパス、VVVフェンロ、CSKAモスクワ、ミラン、パチューカ、過去の日本代表とこれまでのプロキャリアの大半を4バックのチームで戦ってきた本田圭佑(パチューカ)はその筆頭だろう。

「(3バックの)経験はない。いろいろと模索中ですね。どこのポジション、どこにスペースがあるのかとか、景色もあんまり見慣れていない中、新鮮な中で練習しています」と本人も正解を探す作業に全力を注いでいる。

 26日と27日の練習で、本田が主力組に入った時のポジションは2列目の右シャドー。原口元気(デュッセルドルフ)もスタメン候補であるため、どちらがガーナ戦で先発するかはハッキリしないが、背番号4に出番が与えられるのは間違いないだろう。ただ、これまで彼が代表で担ってきた2列目の右サイドともトップ下とも違う役割であるため、スムーズにプレーできる保証はない。

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