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日本代表 6年前

本田のボール運び、宇佐美は日本のリベリになれるか。ガーナ戦で期待したい2シャドー【宮澤ミシェルの独り言】

シリーズ:宮澤ミシェルの独り言 text by 青木務 photo by Junichi Ebisawa , Getty Images

本田はトップでもサイドでもない。ただ、シャドーなら・・・

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本田圭佑と宇佐美貴史【写真:Getty Images】

 選手の良さを活かそうと思った時に、例えば本田は1トップの選手じゃないし、運動量が足りないからサイドでもない。でも、シャドーだったらいいと思うね。彼の良さはキープ力だ。取られずに味方にボールを繋げてくれるという。プラス、ボールを運ぶプレーにも期待したい。実際にワールドカップでできるのか、というところは日本にとって非常に重要なことだね。

 それから宇佐美。西野監督の秘蔵っ子が、バイエルンのリベリーみたいに行けるかだね。本田も宇佐美も肝になる。シャドーのところで時間を作れるか。どっちかがボールを受けてキュッとずらしてパスを叩いてくれれば、ウイングバックが上がりやすくなる。

 守備に関しては、(イビチャ・)オシムさんがよく言っていたんだけど、常に5枚でベタ引きする必要はないと。例えば相手が一人しかいないのにそんなに下がらなくていいし、味方のクリアがどこにこぼれるか予測して動いた方がいい。それでボールを拾えればカウンターを始められるから。

[3-4-2-1]の形を保つなら、前から前から潰しに行く。ロシアは涼しいからね。前からというキーワードのもとでできたら、それが一番いい。『こんなやり方なの?』と相手が面食らうような、やりづらいなと思わせられるかが大事になる。

 ガーナ戦はテストだ。ワールドカップまで1試合も無駄にできないから、3バックを試すんじゃないかな。チャレンジのボールがどんどんシャドーに入ったり、大迫(勇也)の落としをシャドーが受けて運ぶ。ウイングバックから斜めのボールを大迫につけたり、シャドーがスペースに飛び出して行くなど、アップテンポな展開を期待したいね。臨機応変でコンパクト、選手の距離感が整っているかが重要。そこでガンガン相手の裏に出て行くような展開を攻撃では見たいね。

 守備ではボールへのプレスが常にほしいね。中盤でプレスをかけるのか、5バックになってからプレスをかけるのか。後ろが5枚になるのか、3枚のまま前から行くのか。どういう守備をするのかという点では、両ウイングバックの位置取りがキーになる。

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