ロナウドは止められる。それでも…薄氷こそポルトガルの真骨頂。蘇る欧州制覇の記憶【ロシアW杯】

 ロシアワールドカップ・グループリーグB組最終節、ポルトガル代表はイラン代表と対戦して1-1の引き分け。クリスティアーノ・ロナウドが不発に終わり、勝利を手にすることはできなかったが、勝ち点5でスペイン代表に次いで2位で決勝トーナメント進出を決めた。薄氷とも言える結果での突破だが、それは2年前に優勝を遂げたEUROにも通じるものだった。(文:海老沢純一)

2018年06月26日(Tue)8時50分配信

text by 海老沢純一 photo Getty Images
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対戦相手の指揮官はかつての監督でありコーチ

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ポルトガルが決勝トーナメント進出を決めた【写真:Getty Images】

 今大会、最大の注目となっているのが、クリスティアーノ・ロナウドのプレーだ。今年2月に33歳となり、最高の状態で迎える最後のワールドカップといえるだけに、残すところ最後のタイトルを獲得できるか否かはサッカー史において重要なこととなる。

 その中で迎えたスペインとの初戦、チームは3失点を喫したものの、自らがハットトリックという圧巻のパフォーマンスを披露した。続くモロッコとの第2戦では、チームは劣勢を強いられながらも開始4分にゴールを決めて1-0の勝利。2試合を終えてポルトガルの全4得点を一人で叩き出す活躍を見せた。

 この2試合で共通するのは、ロナウドはゴール以外は何もしていないということ。守備に奔走することがないのは当然としても、ドリブル突破もなければチャンスを生み出すパスもない。

 しかし、それはポルトガルの狙いでもあった。ロナウドが最も活きるカウンターを基本とし、チーム全体が彼に得点を取らせるためにサポートする。そしてそれこそがポルトガルに最も勝つ可能性をもたらすプランだった。

 グループリーグ突破のかかる最終節、相手は初戦でモロッコを下したイラン。チームを指揮するのは、かつてポルトガル代表も指揮したカルロス・ケイロス監督。さらにロナウドにとってはマンチェスター・ユナイテッド時代のコーチでもある。

 このイランもカウンターを基本とするチーム。加えてカルロス・ケイロス監督はロナウドをよく知るだけにポルトガルにボールを持たせた上でハイプレスを仕掛けてカウンターを狙う戦略を立てていた。

 逆にポルトガルもイランがポゼッションを捨ててカウンターを狙うことは想定しており、中盤のパスワークで相手の守備ブロックを崩す戦略でスタートした。

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