守備崩壊を食い止める吉田麻也。批判されようとも…16強の道を開いた日本の強固な結束力【ロシアW杯】

ロシアワールドカップは28日、グループリーグ全日程が終了した。日本代表は、ポーランドを相手に0-1と敗戦を喫したものの、紙一重の差で決勝トーナメント進出を決めた。ここまで3試合全てで失点を喫しているが、それでも次のステージへと駒を進めた背景にはDF吉田麻也の大きな貢献がある。(取材・文:元川悦子【ヴォルゴグラード】)

2018年06月29日(Fri)12時41分配信

text by 元川悦子 photo Getty Images
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リズムを狂わせた岡崎の交代

吉田麻也
吉田麻也は日本代表のディフェンスリーダーとして2大会ぶりの決勝トーナメント進出に貢献【写真:Getty Images】

 19日の初戦・コロンビア戦と24日の第2戦・セネガル戦で勝ち点4を確保していた日本。この時点でロシアワールドカップ・グループHの首位に立っていたが、ベスト16進出を果たすには28日のグループ最終戦・ポーランド戦を努めて慎重に戦う必要があった。

 過去2戦は同じスタメンで挑んだため、メンバー入れ替えは必須と見られたが、西野朗監督が採ったのはスタメン6人変更・2トップ採用という大胆な策だった。チームのベースが崩れないかどうかが不安視された。

 その懸念が的中し、日本はこれまで2試合のようなインテンシティーの高いサッカーができずに苦しんだ。今大会初先発の武藤嘉紀と酒井高徳が序盤に惜しいシュートを放ったものの、開始15分過ぎからは停滞感が顕著になる。それでも引き分け以上でOKだったので、スコアレスで前半を折り返したところまでは悪くなかった。

 だが、前半終了間際に右足首を悪化させた岡崎慎司が後半開始早々に座り込んでプレー不可能になったことでリズムが狂い始める。そして60分、課題のリスタートからヤン・ベドナレクにアッサリと飛び込まれて失点してしまう。

「マンツーマンでやっていて、僕と(柴崎)岳がゾーンで守っている。ファーサイドに来たボールは個の責任だと思っている」と吉田麻也はマークを外した酒井高徳の問題点を指摘した。「ベドナレクは練習から結構、点を取るので『危ないよ』と伝えておいたんですけどね」とチーム全体の警戒心を煽っていただけに、努力が結実せずに悔やまれたことだろう。

 この1失点のダメージは大きく、そこからの日本はゲームコントロールを失う。その4分後には乾貴士を投入して反撃に出るが、5分後には昌子源に代わって最終ラインに入った槙野智章が相手エースFWロベルト・レバンドフスキを倒してイエローカードを受けるなど、バタバタ感に歯止めをかけることがなかなかできなかった。

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