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日本代表 6年前

『これが最後』。香川を復活に導いた覚悟。苦悩と挫折から、躍動までの4年間【検証・西野J<2>/ロシアW杯】

シリーズ:検証・西野J text by 元川悦子 photo by Getty Images

新たに見つけた課題を次の4年間へ生かすべき

「4年前のコートジボワール戦を今、思い返すと、60分くらいで足がつっていた。あれは忘れもしない。あの日は高温多湿で自分のコンディション不足もあったし、実力の問題もあった。『あんなことは絶対に繰り返さない』って気持ちがすごく強かったから、今回の暑さは大して気にならなかった。コンディション面の戦いには勝てていたので、あとは個人としてピッチ上でどう自分表現するか。そこにどこまでこだわれるかだと思っていました」と香川はブラジルでの不甲斐ない自分と決別できたことを明かした。

 その後、24日のセネガル戦と7月2日のラウンド16・ベルギー戦に先発。セネガル戦こそシュートゼロに終わったが、ベルギー戦は開始早々に1点を狙いに行ったシーンを皮切りにゴールへの飽くなき野心を前面に押し出し、盟友・乾の2点目をお膳立てしてみせた。加えて、この日の走行距離は12・047kmで、両チームを通じてダントツトップ。走りで相手を凌駕し続けてきた長友佑都を超える走力を示した。

「コンディション」と「メンタル的な重圧」に打ち勝ったからこそ、香川真司は輝けた。そこは改めて強調しておくべき点だろう。

「やっぱり10番は最終的に得点するか、アシストするか。そこだと思うんで。いくらいいプレーをしたとしても結局はそこで判断されるもの。そういう意味では1得点は物足りない。改めて最後の局面の個の力をもっと上げていかないといけないと感じました。アザールを見てもボールを持つたびに仕掛けていた。もっともっとトライし続けないと成長しないと痛感しました」

 彼自身は今回の4試合で新たな課題を自覚したという。であれば、この先もできる限り代表でプレーし続けて、自分に足りない部分を追い求めていくべきではないか。

「次はない」と覚悟を決めた分、「その次」を見据えるのが容易でないのも分かるが、日本が破れなかった8強の壁を突破すべく、新たなチームをけん引していく責務が香川にはあるはずだ。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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