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香川真司 6年前

香川真司の心は折れず。4試合連続ベンチ外からの逆襲へ、CL初戦で「改めて感じた」こと

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川が試合に出て「改めて感じた」こと

 クラブ・ブルージュ戦で与えられたおよそ30分間と、トップ下のポジションで、香川が十分なインパクトを残したとは言い難い。クリスティアン・プリシッチ、マルコ・ロイスら旧知の仲間たちとの連係で敵のゴールを脅かそうとしたが、もう一つ精度を欠いた。

 一方、試合の中でヴィツェルとの共演は初めてのことである。香川の語る「どこから攻めにいくのか、そこの意思統一」など、イメージの共有が十分ではない未完のチーム状態においては、そもそも力を発揮することは難しかったかもしれない。加えて香川は、今季これまで公式戦4試合連続ベンチ外だった。

 香川自身、「改めて感じた」ことがあるという。

「今日、改めて感じたのは、試合に出ないとコンディションは上がってこないし、こういう雰囲気の中、こういう激しい戦いの中でしか感じられないものは非常に感じるので、こういうものを得るためにやっぱり試合に絡み続けないと。何試合かに1回チャンスをもらっている状況では非常に難しいと思うので、継続していくのは、非常に重要になっていくと思います」

 自身のコンディションを上げることだけでなく、新加入選手も含めた周囲との連係も、「試合に絡み続け」ることで得られるものだろう。そして「何試合かに1回」の出場では、「激しい戦いの中でしか感じられないもの」を得ることは難しい。力を証明し、インパクトを残すためにも、「試合に絡み続け」る必要があるのだ。

 香川の気持ちは前を向いている。

「一応、(監督からベンチ外について)説明はありますけど、まあでもここでもう話すことではないし、僕はもう、次に向かってやるしかないと思っているんで。なので、振り返る必要はないし、自分の中で消化するところは消化して、受け入れるところは受け入れて、もちろんそれが難しいものであるのは現状ありますけど、ただその状況を変えるのは自分以外他でもないと思っているし。まあ、でもそこまで焦る必要はないのかなと。それくらい、自分の自信はあるんで。一日一日やっていくだけかなと思います」

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