名古屋・相馬勇紀は“全勝の男”。不慣れなポジションも堂々、現役早大生のインテリジェンス【西部の目】

J1復帰1年目の名古屋グランパスは、残留争いを戦っている。だが、チームには勝利を呼び込む男がいる。相馬勇紀はここまで出場した7試合すべてで勝利に貢献。早稲田大学に在学中の21歳は、一体どのような選手なのか。(取材・文:西部謙司)

2018年11月23日(Fri)10時20分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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7戦全勝の大学生

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名古屋グランパスの相馬勇紀。出場した試合はすべて勝っている【写真:Getty Images】

「うーん、シャドーはほぼ初めてなんですよ」

 タッチライン際で勝負するのと、ハーフスペースでのプレーでは、どちらが得意なのかと質問したのだが回答が意外すぎた。

 11月6日、延期されていたJ1第28節のセレッソ大阪対名古屋グランパスが行われた。決勝の1ゴールを決めた相馬勇紀は、この日のキンチョウスタジアムで最も光るアタッカーだった。名古屋のフォーメーションは3-4-2-1、相馬は前田直輝とともに左右のハーフスペースを主戦場としていた。

 3日前のヴィッセル神戸戦の後半から、名古屋はこのフォーメーションに変えている。攻守両方でいわゆる「5レーン」を埋めてしまえということだろう。両アウトサイドの運動量が生命線だが、攻撃のカギを握るのはハーフスペースにいる選手だ。フィールドを縦に5つに区切った場合の左から2つめのレーン、そこが相馬のプレーエリアになる。

 前半、相馬は立て続けに3本のシュートを放っていた。クロスボールも何本か。いずれもゴールには結びつかなかったが、最も得点の臭いを感じさせるプレーヤーだった。後半8分にはヘディングで決勝点をゲット。最後の15分間は右アウトサイドにポジションを変えた。

 相馬はもともとアウトサイドのプレーヤーで左右どちらもできる。初速のスピードが素晴らしく、縦にぶっちぎれるのが魅力だ。ただ、C大阪戦を見た限りでは、大学でもシャドーでプレーしているのだろうと勝手に思い込んでいた。「ほぼ初めて」というには堂々としすぎていた。

「名古屋で練習をしてみて、あまりポジションは関係ないかなとは思っていました。相手を見ながら動けばいい。シャドーのポジションはシュートチャンスがありますし、ゴール近くでプレーできる。自分としても発見というか収穫がありました」(相馬)

 大学と掛け持ち、これまで7試合に出場して1得点3アシスト。何より、相馬が出場した試合はすべて勝っている。

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