内田篤人はなぜ「クラブW杯より天皇杯がほしい」のか? 鹿島をファンを愛するその素顔

2018年11月23日(Fri)11時10分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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高卒2年目・小田にかけた内田の言葉

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内田が小田にかけた言葉【写真:Getty Images】

 リーグ戦では経験の浅い若手が数多く先発した。そのなかの一人、高卒2年目の小田逸稀(東福岡卒)はセレッソ戦がわずか6試合目の出場だった。緊張感とプレッシャーを胸中に交錯させていたキックオフの直前。右サイドバックに入る20歳の小田へ、内田がさりげなく声をかけた。「緊張している?」と。

 うなずきながら「ちょっとしています」と返した可愛い後輩へ、内田は「緊張がパフォーマンスの質をあげることもあるんだよ」とアドバイスを送っている。短い言葉だったが、不思議と力がみなぎってくるのを感じた小田は52分に、プロ初ゴールとなる値千金の決勝ゴールを得意のヘディングで決めている。

「試合前の練習だとそんなに出来なくても、いざ試合に入ると出来る人っているじゃないですか。僕もどちらかと言うとそっちのタイプなので、じゃあ緊張を受け入れようかな、と思いました。盗むところはいっぱいあるし、貴重なアドバイスもくれる。本当に尊敬できる先輩だと思っています」

 内田の存在感の大きさをこんな言葉で表現しながら感謝した小田は、レイソル戦でも右サイドバックとして先発。2-2の同点で迎えた後半開始直後には、日本代表MF伊東純也が放ったあわや勝ち越しのゴールをジャンプ一番、これも得意のヘディングでゴールライン上にて弾き返している。

 控え組を中心としたメンバーで連勝したアントラーズは、順位を来シーズンのACL出場権獲得圏内となる3位にまで浮上させた。リーグ戦の結果が、ACLに臨む主力組にも好影響を与える。終盤戦を迎えてたくましさを脈打たせるチームへ、内田はリハビリを続けながら頼もしげな視線を送っていた。

「選手が入れ替わってJリーグを戦っていたなかで、何人か若い選手も頑張っていた。これからは試合数が減ってくるのでそういう(若い選手の出場機会)のは少なくなってくるかもしれないし、オレもレアンドロも戻ってきたので、ベンチに入る、入らないというケースも出てくると思う。

 それでも、チームとして最後まで戦わないといけない。天皇杯は準決勝と決勝しかないし、リーグ戦は来シーズンのACL出場権がかかってくる。無駄な試合はひとつもないので、みんなで頑張らないと」

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