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ドルト、“ロイス・システム”が示した打開策。サイドアタックの有効活用とジョーカーの存在

ボルシア・ドルトムントは1日、ブンデスリーガ第13節で11位のフライブルクと対戦。2-0で勝利した。好調を維持するチームだが、少しずつ相手に対策され始めた。そんな中でドルトムントは、対策への“答え”を示している。(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

10人全員がベタ引きする相手に悪戦苦闘

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ドルトムントがフライブルクに勝利した【写真:Getty Images】

 堅牢の開け方を見出した。12月1日に行われたブンデスリーガ第13節、ボルシア・ドルトムントはホームにSCフライブルクを迎えた。

 育成に定評のある南ドイツの小クラブも、3日前にCLの舞台で対戦したクラブ・ブルージュと同様の“対策”を取ってきた。試合後、GKロマン・ビュルキは「水曜日と似たようなシチュエーションだったね。相手は引いて構え、カウンターだけを待ち構えていた」と振り返っている。ドルトムントがボールを持っている時、クリスティアン・シュトライヒ監督率いるチームは[5-2-3]で守備ブロックを構築。時に10人全員がベタ引きすることで、アタッキングサードを厚く固めた。

 ワントップのマリオ・ゲッツェは激しいマークに合い、セカンドトップのマルコ・ロイスも、なかなかフリーでプレーさせてもらえない。ルシアン・ファブレ監督は「我々はとてもコンパクトでとても良く組織されたチームを相手にプレーした。穴を見つけるのがとても難しかったね」とコメントを残した。敵のブロックをこじ開けるため、悪戦苦闘を強いられるドルトムント。

 だが、この試合は「水曜日」とは違った。まず先発が入れ替わった。ワントップにゲッツェ、左右両サイドにヤコブ・ブルーン・ラーセン、ジェイドン・サンチョがスタートから起用された。そしてダブル・ボランチの一角にトーマス・ディレイニーが、左SBにアクラフ・ハキミが再び名を連ねた。そしてブルージュ戦で不発だったパコ・アルカセルは、ベンチスタートである。

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