【英国人の視点】鹿島・安部裕葵に感じる“本物”の予感。大舞台に立つだけでは満足しない、その資質

2018年12月28日(Fri)9時00分配信

text by ショーン・キャロル photo Getty Images
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10万人以上のアウェイで「楽しみ」

 宇佐美や武藤がブレイクしようとしていた頃と同じく、安部がボールを持つとスタジアム内に期待の高まりが感じられた。積極的にプレーする意欲を見せた彼は69分間のプレーで5回のファウルを受けつつ、相手陣内でのパス成功率も88.2%(チーム全体では87%)と高い数字を記録した。

「簡単な試合じゃないのはみんな分かっていましたし、押し込まれていようがどんな試合になろうが僕たちは集中して我慢して試合を運ぶという自信があるので。そういうところが見られたかなと思います」と安部は試合後にthe-AFC.comに語った。

「点が入ってからはメンタルのゲームになったけど、自分たちは乱れずにプレーできました。その点で相手を上回れたことも勝利の要因になったと思います」

 ピッチ外でもピッチ内と同様に大人びて落ち着いた様子の安部は、2ndレグに向けて全く緊張するどころか、テヘランの10万人以上の観客の前でプレーできるチャンスを楽しみにしているとも付け加えた。

「僕たちスポーツ選手は、人が入るということで自分の力が出せないようではダメだと思うので。スポーツ選手である限り、そういう環境であるほど自分の力が出せるくらいじゃないとダメだと思っているので、楽しみです」

 アザディでの仕事をやり遂げ、安部と鹿島は今月行われたクラブワールドカップにアジア代表として出場する権利を手に入れた。その舞台でも彼はすぐに強烈な印象を残した。

 今年のJリーグベストヤングプレーヤー賞も受賞した安部が特に脚光を浴びたのはグアダラハラとの準々決勝で決めたファインゴールだったが、彼のゲーム感覚が本物であることをそれ以上に印象づけたのはその1分前に見せたプレーだった。

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