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日本代表 5年前

「香川真司が日本代表にいる意味」とは。30歳vs18歳、久保建英らに叩きつける挑戦状

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「30歳定年制」という壁

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ルシアン・ファブレ率いるドルトムントでは出場機会を得られなかった【写真:Getty Images】

 だが、トルコの名将、シェノル・ギュネシ監督は「香川は過去のケガや長い間試合から遠ざかっていたことで体力的な問題を抱えている」と厳しい評価を下し、その考えをシーズン終了まで変えることはなかった。

 2月の森保ジャパン初合流の際には「残り2カ月でプレー時間を増やすことにこだわりたい」と語っていたが、スタメン定着は最後まで叶わなかった。

「この1年間は非常に苦しかったし、こういう経験もなかった。やっぱり30歳っていうのは欧州では特にシビア。年齢のことも含めていろんな現実を見せられたところはあった」と本人も苦渋の表情を浮かべていた。

 日本サッカー界でも「30歳定年制」に近い状況があり、ビッグネームが契約満了になるケースも少なくない。

 川島も「30歳過ぎた選手はモチベーションがなくて、フィジカルコンディションが落ちていると見られる。32~33歳でメスに行った時も『こんなにやる気のあるGKが来るとは思わなかった』と言われた」と打ち明ける。香川自身もトルコで同様の悔しさを味わったのかもしれない。

 日本代表もこの1年で若返りが一気に進み、攻撃陣では岡崎に次ぐ上から2番目の年長者になった。それだけ下からの猛追を受ける立場ということだ。香川本人は「負けるつもりはない」と断言するが、3月シリーズでは中島翔哉らに比べてインパクトに欠けたのも確かだ。

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