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日本代表 5年前

「香川真司が日本代表にいる意味」とは。30歳vs18歳、久保建英らに叩きつける挑戦状

text by 元川悦子 photo by Getty Images

久保、南野との「違い」を示せるか?

 この2連戦で存在価値を再認識させなければ、9月以降の2022年カタールワールドカップアジア予選での代表入りに暗雲が立ち込める可能性もある。

 森保監督と香川にはU-20日本代表時代から10年以上の渡る深い絆があるが、それでもパフォーマンス次第では指揮官が非情な決断を下すことはないとは言えないのだ。最悪のシナリオを避ける意味でも、6月シリーズは香川にとって大きな意味を持つ。

 トップ下争いはここまでセレッソ大阪の後輩・南野拓実との一騎打ちという構図だったが、ここへきて若き新星・久保の参入もあり得る状況だ。

 ご存知の通り、久保はFC東京では4-4-2の右MFを担っているものの、セカンドトップもこなせる万能型。むしろそちらの方がゴールに直結するプレーができるだろう。森保監督の思惑次第だが、そこがベストポジションだと判断されれば、香川に強力ライバルが出現することになる。

 そこで「違い」を示すとしたら、メリハリのある柔軟なプレーで変化をつけていくこと。ベテランらしい頭をつかった動きを見せること。そこが重要だ。

「(久保も中島も)みんな速いから。若い選手はゴリゴリとどんどん行くから楽しみですけど、彼らと違ったものをうまく出せるようにしたい。自分はいろんなタイプの選手とやってきているし、合わせるところはいい意味でも悪い意味でもうまくなっているから」と香川は語ったが、巧みに緩急をつけながらお膳立てをしてフィニッシュに関われば、確かにイケイケのアタッカー陣とは差別化を図ることができる。

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