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Jリーグ 4年前

サンフレッチェ広島、5年間の歴代フォーメーション。世界3位に輝いた森保体制から、新たなサイクルへの転換

text by 編集部 photo by Getty Images

若手の台頭(2019年)

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サンフレッチェ広島、2019シーズンの基本フォーメーション(黄色は新加入選手)

【シーズン成績】
AFCチャンピオンズリーグ:ラウンド16
明治安田生命J1リーグ:6位
YBCルヴァンカップ:準々決勝敗退
天皇杯:ラウンド16

 城福体制2年目は連続引き分けのスタートとなったが、直後の5連勝で首位に立った。前年の4バックから3-4-2-1へと布陣を変え、GKには不動の存在だった林に代えて、昇格2年目の大迫敬介を抜擢。東京ヴェルディから加わったドウグラス・ヴィエイラを最前線に据えた。

 しかし、好調は続かず、チームは4月19日のFC東京戦から5連敗を喫して8位まで転落。その後は12戦無敗などで盛り返し、川崎FやC大阪とのACL争いに持ち込んだが、ラスト5試合で1勝しか挙げられなかった広島は、勝ち点55の6位でシーズンを終えた。

 ACLではグループステージを5勝1敗で終え、クラブ史上2度目となる決勝ラウンド進出を決めたが、ラウンド16ではアウェイゴール数で鹿島に上回られて敗退。決勝トーナメントから参加したルヴァンカップでも、札幌を相手に2戦合計3-4のスコアで準々決勝敗退となった。天皇杯では大分とのラウンド16がPK戦に突入。大分は10人目まで全員が成功したが、広島10人目の柴崎のキックが止められて敗退となった。

 前年に20ゴールを挙げたパトリックは出場機会を減らし、夏にG大阪へ復帰。ヴィエイラが7得点、レアンドロ・ペレイラも4得点でスコアラーにはなれなかった。チームトップが柏の8得点だったという数字が、チームの課題を表しているように見える。

 一方で、29失点は優勝した2013年に並んでクラブ史上最少の数字。GKの大迫は29試合でゴールマウスを守り、コパ・アメリカ2019(南米選手権)では日本代表デビューを飾った。不動の左CBだった佐々木は森保監督率いる日本代表に継続的に選ばれ、3バックの中央に定着した荒木隼人も11月のベネズエラ代表戦に選出されるなど、守備陣の台頭が目立った。

 さらに、森島司、松本泰志らもU-22日本代表に選ばれるなど、世代交代を感じさせるシーズンだった。3度の優勝を果たした当時の主力が次々とチームを去る中で、若手の台頭は近い将来への希望を感じさせた。

▽GK
大迫敬介

▽DF
野上結貴
荒木隼人
佐々木翔

▽MF
ハイネル
川辺駿
稲垣祥
柏好文

▽FW
柴崎晃誠
森島司
ドウグラス・ヴィエイラ

【了】

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