フットボールチャンネル

Jリーグ 3年前

J1、J2、J3今節の見どころは? 川崎フロンターレは王手なるか、三つどもえの昇格争いの行方は

明治安田生命Jリーグは今週末、J1第27節(一部は開催済み)、J2第33節、J3第27節を迎える。その中で、今節はどのような対戦カードが組まれるのか。注目試合や選手、見どころなどをピックアップした。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部

鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ

1605253373801
鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ
11月14日 17:00

【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】


注目選手
FW:上田綺世(鹿島)
MF:守田英正(川崎F)

 今節の結果次第で3位まで順位を伸ばす可能性のある6位鹿島は、ホームに優勝へのカウントダウンが始まった首位・川崎Fを迎える。

 残り6試合、ACL出場権を獲得するためにも勝点3が欲しい鹿島だが、今シーズンは川崎Fに2連敗(ルヴァンカップも含む)を喫している。それでも、前節ではマリノスに対して0-2から上田綺世のゴールなどで3点を奪い逆転勝利。勢いそのままに白星を飾りたいところだ。

 硬い守備を誇る川崎Fのディフェンスを突破するためにも、積極的にゴールを狙う貪欲さが非常に重要だ。マリノス戦で先発し、得点を決め逆転に貢献した上田綺世は、先発4試合で4得点をマークしている。どんな状況でもゴールを目指す22歳のストライカーに勝利を呼び込むプレーを期待したい。

 首位独走中の川崎Fは、前節でリーグ連勝記録を札幌に12でストップされた。今節での最速優勝はなくなったが、周囲の結果次第で18日にも優勝が決まるため、鹿島戦の勝敗によって左右されるといっても過言ではない。選手たちは、引退を発表したクラブのバンディエラ・中村憲剛に有終の美を飾らせるため、一層力と熱が入っている。

 毎試合、優勝が懸かってくる中で、接戦となるゲームも多くなることだろう。前々節のFC東京戦でも逆転勝利となったように簡単には勝たせてもらえなくなってくる。得点を増やし、失点を減らすためにも中盤の要である守田英正には、アグレッシブなプレーで苦しい時にもチームを押し上げて流れを引きよせてもらいたい。

名古屋グランパス対FC東京

1605253373459
名古屋グランパス対FC東京

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
名古屋グランパス対FC東京
11月15日 19:00

注目選手
MF:マテウス(名古屋)
FW:永井謙佑(FC東京)

 現在勝ち点1差の4位名古屋と3位FC東京は、AFCチャンピオンズリーグの出場権をかけた直接対決を行う。残り試合数も少なくなってきており、セレッソ大阪や鹿島といった勝ち点差が2点以内のクラブに競り勝っていくためにも重要な一戦となる。

 名古屋は、11月11日に行われた第7節のサンフレッチェ広島戦で破れており、2試合続けて勝利がない状況だ。ボール支配率やパス成功率は依然として高いものの、シュートにつなげることができず、得点から遠ざかっている。更に、広島戦で得点源を担ってきた金崎夢生が負傷交代していることで、攻撃面で不安が残ってしまった。

 山崎凌吾も負傷離脱しており、アタッカー不足が否めない状況では、攻撃に枚数をかけられない場面も多くなる。ミドルシュートやカウンターといった個の力で打開しなければならないことが増えてくる中で、キック力とスピードを持ち合わせ、今季7得点を挙げているマテウスの活躍がチームの結果を左右することとなるだろう。

 一方、FC東京は札幌に1-0で勝利したことで順位を3つ上げて一気に3位に躍り出た。残りの試合数が4試合と、上位陣の中でも少なくなっているため、名古屋との一戦に勝利し、頭一つ抜け出したいところだ。

 チームが苦しい状況の中で得点した永井謙佑は、FC東京加入以来、自身がゴールを奪った試合では負けなしという不敗神話を17に更新した。彼の快足が名古屋戦でも少ないチャンスをものにして、勝利を掴むことになるかもしれない。

モンテディオ山形対徳島ヴォルティス

1605253373477
モンテディオ山形対徳島ヴォルティス

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
モンテディオ山形対徳島ヴォルティス
11月15日 14:00

注目選手
GK:藤島栄介(山形)
FW:垣田裕暉(徳島)

 モンテディオ山形対徳島ヴォルティスは、連勝中のチーム同士の対戦だ。6試合負けなしの徳島は、アビスパ福岡を抜き去り、首位に浮上した。山形も好調をキープし、7位まで順位を上げている。
 
 優勝争いからは外れてしまったものの、まだまだ上位を狙える位置にいる山形は、10月に川崎FからGKの藤嶋栄介を獲得。上位クラブとの対戦を前に守備面の強化を行った。11月は連敗スタートとなってしまったものの、ジェフ千葉に5-1で快勝し、前節の大宮アルディージャ戦にも勝って2連勝と好調をキープしている。

 千葉戦から先発フル出場しているGKの藤島栄介を中心に堅い守備を形成。前節も大宮の攻撃をしのぎ切る堅牢さを見せつけた。無失点で終われない部分は不安も残るが、首位を走る徳島との試合では、GKの活躍がチームの勝利に不可欠となってくる。

 前節の栃木SC戦を2‐0で勝ったことで今シーズン初の4連勝を飾った徳島は、J2の残り10試合で7季ぶりのJ1昇格をかけたラストスパートを切った。J1昇格は、アビスパ福岡とV・ファーレン長崎の三つどもえの様相で前節に3チームとも勝利したことで油断はできない状況だ。着実に勝ち点を積み上げて優勝での昇格を成し遂げたい。

 福岡との差を広げるためにも攻撃陣にはゴールが求められてくる。プレッシャーもかかってくるが、11月に入ってから3得点を上げ、得点ランキング3位にも入っている垣田裕暉には、190㎝近い高身長を活かしたプレーで得点を量産してもらいたい。

V・ファーレン長崎対FC琉球

1605253373623
V・ファーレン長崎対FC琉球

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
V・ファーレン長崎対FC琉球
11月15日 14:00

注目選手
MF:氣田亮真(長崎)
DF:李栄直(琉球)

 一時は首位に立ち、昇格圏内にいた3位長崎は、18位のFC琉球とホームで対戦する。今季は上位2チームの自動昇格のため、プレーオフは開催されないことを考えると勝利は絶対に必要だ。

 勝ち点2差で2位アビスパ福岡を追う長崎は、前節のファジアーノ岡山戦を5-0と快勝。2013年のJ2参入以来、ホームでは最多得点での勝利だった。しかし、徳島と福岡も勝利したことで順位の変動はなく、2位以上に入るためにも残り10試合取りこぼしはできない。徳島と同じく4連勝中という好調をキープし続けることができれば、最近波のある福岡を抜き去ることは難しくないだろう。
 
 昇格争いが激化してきた場合、得失点差で順位が決定する可能性もあるため、勝ち点3だけでなく、得点も伸ばしていきたい。10月21日に初得点を決めてから調子の良い氣田亮真の活躍には注目だ。DFの隙を逃さない集中力と右足から繰り出される豪快なミドルシュートが長崎のさらなる起爆剤となることだろう。

 2節連続優勝争いをしているクラブとの対戦となる琉球は、前節の福岡戦で攻撃の主導権を奪い合うなど見ごたえのある戦いを見せた。長短のパスを使い分け、背後をも狙う攻撃は、長崎の脅威となることだろう。守備の時間が長くなることも考えられる今節は、チャンスが来たときに決め切れるかが琉球攻撃陣の課題だ。
 
 しかし、攻撃力のある長崎のアタッカー陣からゴールを守るためにも前節で3点を取られ、切り崩されたディフェンスラインの修正は急務だろう。李栄直が中心となって守備をまとめ、我慢する時間帯を乗り切ってもらいたい。

ブラウブリッツ秋田対FC岐阜

1605253373280
ブラウブリッツ秋田対FC岐阜

注目カード(明治安田生命J3リーグ)
ブラウブリッツ秋田対FC岐阜
11月14日 13:00

注目選手
DF:鈴木準弥(秋田)
FW:高崎寛之(岐阜)

 首位を独走するブラウブリッツ秋田は、5位FC岐阜とホームで対戦する。J3は、2位以下が勝ち点3差で4チームがひしめき合うという混戦状態だ。また、J3ではサポーターによる禁止行為や観客から新型コロナウイルス感染者が出るなど観戦面でも油断ができない。
 
 秋田は、今シーズン開幕以降26試合負けなしで、8試合を残してJ3優勝とJ2昇格に必要な勝ち点は9。最速で11月22日には優勝が決まる状況だ。前節、J2昇格争いをしている長野パルセイロと激しい攻防を見せたものの、得点は遠く、引き分けに終わっている。今節の岐阜もまだまだJ2昇格を狙える位置についていることもあり、気の抜けないデットヒートが続くこととなる。
 
 苦しい試合でも粘り強さを発揮して着実に勝ち点を積み上げてきた秋田は、今節も堅実な試合運びでチームのスタイルを貫き通せれば、確実に優勝へ近づいていくことだろう。今季全試合フル出場しているディフェンスラインの要である鈴木準弥には、安定した守備でチームを攻撃へ向かわせる土台づくりをしてもらいたい。

 一方、第12節の対戦で0-5と秋田に大敗している岐阜は、3試合勝利がなく、J2昇格へ弾みをつけるためにも雪辱を晴らしたいところだ。2位長野との勝ち点差はわずか3のため、結果次第では一気に昇格圏内に入り込むことも可能だろう。

 引き分けが続き足踏みしてしまっている状態だからこそ、ベテランFWである高崎寛之には少ないチャンスでゴールを決め、チームに流れを引き込んでもらいたい。

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top