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日本代表 3年前

U-24日本代表はフランスどのように葬ったか? 交代策の成果とリスクを負わせた戦い方【西部の目/東京五輪男子サッカー】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by JMPA

3戦目に改善が見られたのは…



 試合運びのまずさには改善が見られた。後半はさすがにフランスも前から奪いにきたが、64分には逆手にとってひっくり返し、際どいクロスまで運んでいる。リードしたチームは相手にリスクを負わせることで容易にチャンスを作れるのだ。

 70分の3点目は完璧だった。執拗にパスをつないで攻め急がず、隙ができたところで中山がトップの上田へパス。上田→旗手→三好とペナルティーエリアすぐ外でつないで三好がフィニッシュ。そこまでに20本ものパスをつないでいた。失わずにキープする力は十分ある。それをこれまでの2試合では上手く活用できていなかったが、この得点では上手くやれていた。

 3-0で完全に勝負あり。74分にはフランスが退場者を出す。三好へのファウルは悪質でケガにつながりかねなかったが、無事にすんだようだ。90分には三好のパーフェクトなパスからのカウンター、相馬が前田につないで4-0。南アフリカ、メキシコ、フランスの難敵ぞろいのグループを3戦全勝で突破した。

 次に酒井が使えないのは痛いが、フランス戦の橋岡は好守備と鋭いクロスボールもあり、調子は良さそうだ。冨安の復帰も大きい。この試合でも抜群だった田中&遠藤を少しだが休ませることもできた。良い状態で準々決勝を迎えられた。

(文:西部謙司)

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