ポステコグルーとロティーナの違い。横浜F・マリノスとセレッソ大阪、「再現性と具体性」の秘密は…【スタイルの構築・後編】

2021年10月05日(Tue)10時10分配信

text by 岩政大樹 photo Getty Images
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元サッカー日本代表の岩政大樹氏は、「躍動するチームは論理的に作られる」という副題を付けた新刊『FootBall PRINCIPLES』を上梓した。「『海外』にあって『日本』に足りないものを、知らないではいられない。むしろそこの部分さえ、しっかりと語り合い、議論をし、整理することができればもっともっと素晴らしいサッカーを見せることができるのではないでしょうか」(「はじめに」より抜粋)と著者は綴る。そこで、今回は、確固たるスタイルを横浜F・マリノスとセレッソ大阪に浸透させた2人の外国籍監督の指導法を、本書より一部抜粋して紹介する。今回は後編。(文:岩政大樹)


 マリノスは早い切り替え、パスのテンポなど選手たちにスピードやインテンシティを求めるようなメニューとオーガナイズ。つねに選手を休ませないような声がけやボールの配球を行なっていました。練習の最後に行なわれた「縦横の幅」を狭くした紅白戦でもその意識はよく見られ、選手たちは速いテンポの中で激しくぶつかり合う球際を繰り返していました。

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 セレッソは判断やプレーの選択に対する指示、練習がメイン。「相手がこう出てきたらそっち、そうでなければこっち」というように、相手を見てプレーを判断するように練習が設計されていました。実際、選手たちがプレーを選んでいくと全体がどうなっていくかがとてもわかりやすかった。オフ明けだったこともあってか、強度を求める声はほとんどありませんでした。

 こうした違いは、チームの考えるプレーモデル、練習の定義によるものでしょう。

 いずれにしても、両チームのサッカーに共通している「再現性と具体性」の秘密はここにあるのだと思いました。

 練習の中で(コーチングスタッフが)落とし込むべきものが整理されていて、「何を取り、何を捨てるのか」に明確なコンセプトがある。指導者側に体系化された理論があり、具体性があるから、それを体現する選手たちのプレーにも具体性が見え、再現されていく。「チームにスタイルがある」というのはもはや現代サッカーには必須項目ですが、そのためには指導者の力量が問われていると改めて感じました。

 そして、もっとも興味深かったのが練習後に、チーム関係者にヒアリングをして知った「言葉」についてでした。

(文:岩政大樹)


FootBall PRINCIPLES 躍動するチームは論理的に作られる


≪書籍概要≫
定価:1870円(本体1700円+税)
刊行:株式会社JBpress

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【著者プロフィール】
1982年1月30日、山口県生まれ。東京学芸大学から2004年に鹿島アントラーズに加入。在籍10年でJ1リーグ290試合に出場し、3度のリーグ優勝に貢献している。2010年の南アフリカワールドカップでは日本代表に選出され、翌年のアジアカップでは優勝を経験した。BECテロ・サーサナFC(タイ)、ファジアーノ岡山、東京ユナイテッドFCを経て18年に現役引退。現在は上武大学サッカー部監督を務めている。

【了】

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