フットボールチャンネル

Jリーグ 2年前

ルヴァンカップ決勝、注目すべき3つのマッチアップ。名古屋グランパスとセレッソ大阪に共通するのは…【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

注目のマッチアップは?



 両チームが主導権を奪い合おうとする中で、まず注目が集まるのはピッチ中央で繰り広げられるセレッソの原川力と名古屋の稲垣祥の対決。どちらも絶妙なタイミングのインターセプトで相手の流れを断ち切り、小気味良いパスワークでチームを動かすことができる選手だ。20ヤード以上の距離から自らシュートを叩き込んでみせることも珍しくない。

 サイドでの勝負もこの試合の結果に大きく影響するだろう。セレッソにとっては、ボール扱いに優れた両ウインガーを、名古屋の固い守備陣の裏側に走り込ませる回数をできる限り増やすことが不可欠となる。この点で、名古屋の吉田豊とセレッソの坂元の駆け引きは特に面白いものとなるはずだ。

 最後に、名古屋のヤクブ・シュヴィルツォクとセレッソの瀬古歩夢。最も重要なゴール前での勝負を制した側が、最終的に優勝メダルを手にする可能性が高いかもしれない。シュヴィルツォクは8月に加入して以来、ほんのわずかでもゴールが見えるチャンスがあれば非常に高い決定力を発揮できることを示してきた。それを阻むためには、瀬古がセレッソ守備陣の心臓部でほぼノーミスのパフォーマンスを発揮することが必要になってくるだろう。

 だが他にもセレッソには乾貴士や清武弘嗣、奥埜博亮、名古屋にはマテウスや前田直輝、そしてもちろん柿谷曜一朗など、どちらも試合を決められる力を持った選手たちには事欠かない。ほぼ互角の両チームが一歩も譲らない接戦の決勝戦となりそうだ。

(文:ショーン・キャロル)

【了】

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top