ルヴァンカップMVP、なぜ稲垣祥はゴールを決められるのか? ボランチで今季12得点、名古屋グランパスで遂げた成長とは…【コラム】

2021年10月31日(日)9時59分配信

シリーズ:コラム
text by 元川悦子 photo Getty Images
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JリーグYBCルヴァンカップ決勝が30日に行われ、2-0で勝利した名古屋グランパスが大会初制覇を果たした。79分に勝利を引き寄せる2点目を決めた稲垣祥は、大会MVPを獲得。3月には日本代表で初出場初ゴールを決めた男は、堅守を誇る名古屋のキーマンとして輝きを放つ。29歳という遅咲きのボランチは、マッシモ・フィッカデンティ監督の下でその素質を開花させている。(取材・文:元川悦子)

「絶望に近いような状況」だった名古屋

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【写真:Getty Images】

 今季は「王者・川崎フロンターレ打倒一番手」と目された名古屋グランパス。しかし4~5月の大型連休の直接対決で2連敗。J1タイトル争いから早くも後退してしまった。

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 次なるターゲットだったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では、日本勢唯一のベスト8まで勝ち上がった。しかし、10月17日の準々決勝・浦項スティーラーズ戦は0-3で苦杯を喫し、アジア王者の夢もついえた。

 大きなショックが癒えないまま迎えた24日の天皇杯準々決勝・セレッソ大阪戦。JリーグYBCルヴァンカップ決勝の前哨戦と位置づけられたビッグマッチで彼らは0-3というまさかの大敗を喫してしまう。名古屋は窮地に追い込まれた。

「自分たちはACLから2週間、絶望に近いような状況が続いた」と中盤の要・稲垣祥が言うもの理解できる状況だった。そんなチームに知将マッシモ・フィッカデンディ監督が活を入れ、最大の強みである守備を再構築して30日のファイナルに挑んできた。

 天皇杯で主力を休ませたセレッソに対し、名古屋は柿谷曜一朗や中谷進之介、吉田豊ら主力が先発。帰国後の隔離生活も重なって、コンディション的には相当に厳しかった。それでも彼らは「残されたタイトルを取る」と意思統一を図り、高度な結束力で大一番に向かった。

 実際、出足が良かったのは名古屋の方だった。

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