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喜田拓也「声援を久しぶりに聞いて言葉にならない」。サポーターの力を実感、横浜F・マリノスのACL初戦勝利を大きく後押し

text by 編集部 photo by Yokohama F.Marinos

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【写真提供:横浜F・マリノス】



喜田拓也が実感した声援の力

 横浜F・マリノスは16日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ初戦でホアンアイン・ザライ(HAGL)を2-1と下した。



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 今大会のグループステージは集中開催となり、マリノスの入ったグループHはベトナムで行われている。遠いアウェイの地にもかかわらず、日本からファン・サポーターが駆けつけて選手たちに熱い声援を送っていた。

 日本はまだ声を出しての応援が禁止が続いており、Jリーグでは2年以上もファン・サポーターの歌うチャントを聴くことができない。だが、ベトナムでは声出しの制限はないため、ホーチミンのトン・ニャット・スタジアムに集まったファン・サポーターは少数ながら精一杯のチャントで選手たちを後押しした。

 一部のファン・サポーターは日本で集めたマリノスグッズやユニフォームなどを地元のファンに配って、アウェイのスタジアムに広く応援の輪を広げる活動も行なっていた。

「こんなに遠くまで来ていただき、あれだけ声を張り上げていただいて、本当に感謝しかないです。声援を久しぶりに聞いて言葉にならないし、彼らの存在が最後、踏ん張らせてくれました。もちろん日本で応援してくれている方の熱も伝わっていますし、“チームマリノス”を感じられて良かったです」

 そう語るマリノスのキャプテンを務めるMF喜田拓也は、改めて声援の力を実感したようだった。地元ベトナムの大応援を背に向かってきたHAGLに対し、苦しい戦いを強いられながら最後に勝ち点3をつかみ取れたのは、ファン・サポーターの力があってこそだろう。

「ちょっと不細工な試合でしたし、自分たちがやりたいことを出せたとは思わないです。ただ、僕たちは勝ちに来ました。その意味では、どんな大会でも初戦は確実に難しい中で、勝ち切れたのは成長につながると思います。間違いなく、勝ち切れたのは次につながります。内容面では自分たちのやりたいことをもっと出せるので、それを信じてアップデートしていきたいと思います」

 簡単なミスやボールロストが多く、「自分たちのサッカー」をピッチで表現することはできなかった。それでもFWレオ・セアラがセットプレーから奪った2得点で勝ちきり、大事な初戦で勝ち点3を積み上げている。

 直後に行われた全北現代モータース対シドニーFCはスコアレスドローに終わったため、HAGLに勝ったマリノスはまず一歩前に出ることができた。「このクラブの歴史を変えるために来ています」と語る喜田は、内容よりも勝利できたことの重要性を理解している。

「僕の拙い経験でですけど、今日の初戦も大事で、勝ち切ることは今までのチームを見てきても大きいものだということはわかっていました。1つ結果が出たことは次につながるし、次々と試合がやってくるので、全てが決勝だという気持ちでやるというのはみんなわかっています。歴史を変えるための切符を今回、手に入れたと思います」

 2年前のACLではグループステージを突破したものの、決勝トーナメント1回戦で水原三星ブルーウィングスに敗れてしまった。アジアの舞台でクラブ史上最高の結果を残して「歴史を変える」ため、マリノスの戦いは始まったばかりだ。

(取材・文:舩木渉)

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