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Jリーグ 2年前

京都サンガは「このスタイルで日本サッカーを変える」。浦和、神戸、柏を撃破。J2だった「去年より高い」意識とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「このスタイルで日本サッカーを変える」



「90分通して疲れた中でも集中力を切らさず、予測を持ってプレーできたなと思います。ボールを取りに行くことに関しては、行って抜かれちゃったシーンもありましたけど、行かないよりは行って抜かれた方がいい。毎試合つねに100%でやることを意識してますけど、その意識は去年より高いのかなと思います」

 こうした1人1人の意識が「前方向の鋭い矢印」となり、柏を追い詰め、2-0の勝利という形で結実した。これで今季4勝目。暫定順位も5位にアップした。曺監督不在の中、選手たちが京都スタイルを自ら実践してもぎ取った勝ち点3は、非常に大きな意味があると言っていい。

「J2だった去年からこれをやってきましたけど、『早くJ1でやりたいな』という気持ちでいた。これで日本サッカーを盛り上げる、変えて見せるっていう強い意思を持ってやってきました。今の順位だからこそ、そう言える部分もある。より高いところを目指してやっていきます」

 荻原がギラギラ感を言葉で示したように、今の京都には躍進の予感が色濃く漂っている。ここまで浦和、神戸、柏を撃破した彼らが、5月に控える横浜F・マリノスや川崎フロンターレといった上位陣と互角の勝負ができれば、予期せぬサプライズもあるかもしれない。躍動感あふれるフレッシュな集団の今後が楽しみだ。

(取材・文:元川悦子)

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