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Jリーグ 2年前

14位転落…。ガンバ大阪が抱える最重要課題とは? 嘆く昌子源、貪欲さを見せる18歳、片野坂知宏体制1年目の現状とは…【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「誰かが点を取れば波に乗っていける。そのために必要なのは…」

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【写真:Getty Images】



 総得点12というのも心もとない点だ。現状では小野瀬が3点、ペレイラと福田湧矢が2点で、この日ピッチに立った山見、坂本、中村ら若手はまだゴールを奪えていない。

「やっぱり結果を残さないとアカンと思っているし、自分も一彩も山見君も試合に出られているけど数字が出ていない。誰かが点を取れば波に乗っていける。そのために必要なのはもっとチャレンジすること。何回か続ければ『これやな』というプレーが出てくると思うんで、どんどんチャレンジしたいです」

 後半の45分間でインパクトを残した中村は目をギラつかせていた。倉田と宇佐美という看板プレーヤーがいない以上、彼らがやるしかない状況なのは間違いない。

 実際、中村に関して言えば、自身のスルーパスからペレイラの決定機をお膳立てした後半42分の場面などで可能性を感じさせている。

「通ったは通ったんですけど、自分が思っていたよりボールが緩くなっちゃった。もうちょい強いボール、思ったようなボールを出せれば、ゴールの可能性が高まったかな」とも発言。高みを目指す貪欲さを感じさせた。同い年の松木玖生が開幕からスタメンを張り続けている以上、負けるわけにはいかない。そういう野心を彼ら若いタレントたちが前面に押し出すことで、ガンバは停滞感から抜け出せるかもしれない。

 いずれにせよ、まだ片野坂体制はチーム作りの段階。ここからどれだけ成長曲線を引き上げられるかが勝負だ。リーグ4戦未勝利のトンネルからいち早く抜け出し、攻守両面で安定感を取り戻すこと。そこが最重要課題と言っていいだろう。

(取材・文:元川悦子)

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