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Jリーグ 2年前

鹿島アントラーズは負ける気がしない。「岩政大樹に任せる」と言った新指揮官のマネジメント、力強さを増すキーマンとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

上田綺世のストライカーらしいプレーとは?



 失点から7分後、アルトゥール・カイキからラストパスを後ろ向き受け、反転してDF伊藤を振り切る。ドリブルで持ち込み、鈴木雄斗もかわして豪快に左足を一閃。3点目を奪ったのだ。まさに「ザ・ストライカー」と言うべき個人技によるダメ押し点だった。

「前を向けたらミドルを狙っていこうという意識だった。シュートレンジの広さに関しては自分の武器だと思っていますし、25m以内なら振れる。あれだけペナの中で前を向けたら自信をあるんじゃないかなと。あの時間帯は後ろの選手たちも失点してピリピリしていたし、それを助けるのが前の仕事だと思います」と今季7ゴール目を奪った上田はしてやったりの表情を浮かべた。

 これで8点のピーター・ウタカ(京都)に続く得点ランキング2位に浮上。今季はJ1全11試合先発で、ケガによる欠場もない。好調をキープしているうえ、得点のバリエーションも確実に増えている。課題と言われた連続性のある守備、ボールを収める動きも改善が見られるだけに、このまま行けば、日本代表で大迫勇也を超える存在になることも不可能ではないだろう。

「上田君は経験を積んでいけば代表でも戦力になるような選手。対戦している時以外は応援してます」と日本代表歴代最多出場の152試合を誇る遠藤に言わしめた背番号18。彼自身も「そう言ってくれるのはありがたいですし、ゴールのバリエーション・種類はFWの価値に直結する。頭も右も左も抜け出しもドリブルもミドルも、いろんな形で取れることを武器にしていかないといけない」と高みを目指す意気込みを口にした。

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