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なぜブラジル代表戦のサッカー日本代表に希望が持てないのか。南アフリカW杯からの成長は? 現代サッカーの理論から程遠い守備

2022年06月09日(木)10時00分配信

text by 河岸貴 photo Shinya Tanaka
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なぜ日本代表はコンパクトに守れないのか?



 このように、コンパクトに守れない理由の1つがディフェンスラインで、ラインコントロールに問題があります。日本代表のディフェンスラインは深すぎるし、横幅も間隔が広すぎる。相手のFWに合わせて動かされているようでは、プレスは機能しない。

 そもそも、コンパクトに守っていれば4-3-3でアンカーの脇のスペースにボールが入っても囲んで奪うことができる。また、ディフェンスラインが深いから前がいけないというのもあるし、前線がボールの出どころを限定できるなら、後ろも上げやすい。どちらが重要ということではなく、どちらもなければいけない。

 13分10秒のシーンで、原口元気がネイマールにプレスをかけてファウルになったシーンがありました。バックパスも含め、相手陣方向へのプレーがプレッシングの一つのタイミングなんです。原口のいいプレーなのですが、この瞬間に近くの選手はほとんど動いていない。本来はボールにオリエンテーションして、DFはラインを上げなければいけません。

 ボールが自陣ゴール方向に出ないタイミングや、ボールが下がったときはディフェンスラインから全体を押し上げないといけない。シチュエーションは一瞬で変わり、その一瞬一瞬で考えてラインを上下したり横幅もコントロールしないといけないのに、日本のDFラインはアクティブではない。

 現代サッカーは相手に合わせるのではなく、相手も考えなければならないよう、嫌がるようにイニシアチブをとってラインをコントロールしなければならない。しかし、日本代表は相手FWにラインを合わせているだけで、ボールが動いても全然動かない。とても受け身なライン設定で、相手ブラジルアタッカー陣にとってはで十分にスペースがあるなかで1対1をさせてくれるとても楽な状況です。

 特にブラジル代表のようなテクニカルなチームには自由なスペースを与えない、ボールに対してもコンパクトに、さらに複数でボールを奪いに行く状況を作り出さなければならない。この試合でいかにボール非保持時で前線からDFラインまで戦術的にチームとして統率されていないか十分に分かります。

 また、日本代表は前半だけで何度、股を通されたでしょうか。しかもゴール前で。ボール保持者がヘッドダウンしていない、よく見えているから股を通されるのです。つまり、プレッシャーがかかっていないということです。いかにブラジル代表が余裕を持ってプレーできていたかがわかると思います。日本代表はボールにアタックできず、空間をなんとなく埋めるだけ。強豪国には通用しない。コンパクトにして、さらにボールに複数でアタックしないと彼らはミスをしません。

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