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Jリーグ 2年前

なぜJ2で昇格組が健闘しているのか? ロアッソ熊本といわてグルージャ盛岡の対照的なアプローチ【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

秋田豊監督の采配に感じる可能性



 現在の順位表を眺めてみれば、その手法はロアッソほど効果を表してはいないように捉えられるかもしれない。勝ち点30のグルージャが降格圏とわずか3ポイント差の19位に位置しているのに対し、ロアッソはグルージャを17ポイント上回る勝ち点で6位の好位置につけている。

 だがグルージャもいくつかの大敗を除けば特に戦力不足を感じさせてはいないし、アウェイでジェフ千葉やファジアーノ岡山や横浜FCに、ホームで甲府や徳島ヴォルティスに勝利を収めるなど、J2初年度から何度か強敵を撃破することに成功してきた。

 残留を争う大宮アルディージャには2戦2勝を飾っており、この6ポイントがシーズンの最後に大きく効いてくることになるかもしれない。

 指導者としての経験という点において、秋田監督が大木監督と対極に位置していることはもちろんだ。だが両者ともにジャージ姿が非常に様になっており、タッチライン際で靴を汚すことも厭わない。鹿島アントラーズと日本代表の元スター選手である前者にも、これから指導者としての輝かしい未来が待っていることが期待できそうだ。

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