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エウベルがゴールパフォーマンスに込めた思い「僕たちはファミリー」。横浜F・マリノスはチーム一丸で3連勝

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



エウベルが京都サンガF.C.戦で決勝弾

 明治安田生命J1リーグ第26節の延期分が14日に行われ、横浜F・マリノスは京都サンガF.C.に2-1で競り勝った。



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 8月の公式戦は4戦全敗。9月に入って最初の試合も引き分けて5戦未勝利と苦しんでいたマリノスだったが、ここにきて3連勝と復調傾向にある。京都戦も連戦による疲労が見られるタフな展開になったが1点差を守り切った。

 決勝点となったのは50分にFWエウベルが決めた芸術的なループシュートだった。相手GKが触ってこぼれたボールをダイレクトでゴールに蹴り込み、マリノスに2点目をもたらした。「難しいボールだったけど、運よくゴールに入ってくれて、チームの勝利に貢献できてよかった」と背番号7のブラジル人ウィンガーは喜びを語った。

 ゴールライン上でブロックに入った相手DFの頭上をギリギリ越える絶妙な高さにコントロールされたシュートは、「ちょっと先読みをした」狙い通りのプレーだったという。エウベルは「(味方の)クロスが上がった時にGKが出てきたので、エドゥ(エドゥアルド)が競り合うかなと思っていた。こぼれ球を待とうと思ったら、本当にその通り僕にこぼれてきて、ダイレクトで思い切って打とうかなと思っていた」と振り返る。

 そして、一目散にアウェイ側ゴール裏に集まったマリノスのファン・サポーターのもとへ駆けていった。エウベルは得点後の行動も試合前から決めていた。

「アウェイの地で、横浜からはるばる来てくれた。今日、スタンドを見たらすごい数のファン・サポーターの皆さんがいたので、ゴールを決めたら絶対に行ってあげないとと思っていた。この喜びを全員で分かち合いたいという気持ちで、ファン・サポーターの前に行ったんだ」

 スタンドの下でマリノスのファン・サポーターと歓喜に沸いたエウベルは、FW仲川輝人とMFマルコス・ジュニオールとともに両腕を斜め上に伸ばすゴールパフォーマンスを披露した。これは10日のアビスパ福岡戦で左足関節外側靭帯を損傷し全治4〜6週間と診断されたFW西村拓真のパフォーマンスから着想を得たものだった。

 エウベルは次のように明かす。

「ゴールを決めた後、テル(仲川輝人)が来て、(西村)拓真のゴールパフォーマンスをやろうということであれをやった」

 そして「僕たちのチームはファミリーなので、1人が勝つのではなく、勝つ時は全員が勝つし、負ける時も全員で負ける。そういう気持ちが大事だし、引き続きファミリー感を保って全員で戦いたい」と続けた。

 発案者だった仲川は「(チームは)ファミリーなので、(宮市)亮が怪我した時もユニフォームを作った。何が拓真に届くかなと考えた時に、拓真がよくやっているゴールパフォーマンスがいいかなと思って、それをエウベルに伝えてやらせた」と語った。

 まずは仲川自身がやって見せて、それにエウベルとマルコスが続いた。「僕は(ゴールを)決めていないので、エウベルがやってくれてよかった(笑)。そういった仲間意識、ファミリーの意識は大事になってくるので、いい形で(西村に)届いたらいいかなと」とマリノスの背番号23は笑う。

 3人のゴールパフォーマンスの様子はDAZNの中継にも映っており、しっかりと西村にも届いているはず。マリノスは3連勝で、2位の川崎フロンターレとの勝ち点差を5ポイントに広げて首位を快走する。久しぶりのアウェイでの勝利によって、「ファミリー」の結束はさらに強くなった。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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