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浦和レッズの「理想と現実は違う」。指揮官の目指すスタイルと選手の判断、浮き彫りになるリカルド体制2年目の現在地【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第30節、湘南ベルマーレ対浦和レッズが17日に行われ、0-0の引き分けに終わった。浦和は2試合連続でゴールがなく、湘南戦は指揮官の掲げるスタイルとはかけ離れた展開になってしまった。決勝に駒を進めたAFCチャンピオンズリーグ含めて8月は勝利を重ねたが、9月に入って失速。リカルド・ロドリゲス監督就任2年目の今季は浮き沈みの激しいシーズンとなっている。(取材・文:加藤健一)


湘南ベルマーレに圧倒された浦和レッズ


【写真:Getty Images】

 内容で見れば、湘南ベルマーレが上回っていた。主審が試合終了を告げるホイッスルを鳴らした後、GK西川周作はチームメイトとハグをして健闘を称えていた。酒井も「勝ち点3を取ることが大事でしたけど、湘南も凄くオーガナイズされた守りで戦ってきたので無失点、失点しなかったのを良しとして、評価しづらい試合でしたが、こうやって接戦を負けないというのは最低限だと思う」と振り返っている。

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 特に前半は浦和にとって厳しいものだった。

 湘南の守備強度と縦への意識が上回っていたこともある。ただ、浦和に矢印を向ければ、あまりにも消極的な選手が多かったのも事実。これまでも悪いときに何度もあったが、両サイドの選手が広がりすぎて中盤がスカスカに。数的不利となった中盤で柴戸海は何度もボールロストを繰り返した。

 リカルド・ロドリゲス監督はハーフタイムに2枚の交代カードを切り、修正を施して迎えた後半は改善の跡が見られた。岩尾憲が入ったことでボール保持から攻撃ができるようになったが、縦に間延びしたことでかなりオープンな展開となった。

 指揮官は湘南を「なかなかうまくスペースを使わせてもらえず、我々のやろうとしていることをうまく消してくるチームでした」と評す。さらに、試合をこう振り返った。

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