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【ドイツ代表 カタールW杯無料選手名鑑】基本フォーメーション&招集メンバー全選手紹介

シリーズ:カタールW杯選手名鑑 text by 編集部 photo by Getty Images

フォーメーション


【写真:Getty Images】



 サッカー日本代表とグループリーグ初戦で激突するドイツ代表は、EURO2020(欧州選手権)終了後にハンジ・フリック監督が就任。どこかボール保持に固執しがちだったヨアヒム・レーブ監督とは違い、フリック監督はバイエルン・ミュンヘン時代と同じく、ハイプレスでの即時奪回→縦に速い攻撃をベースとした。その結果、ドイツ代表のプレー強度は以前よりも増すことになった。

 スタートフォーメーションは4-2-3-1で、攻撃時はティロ・ケーラーやルーカス・クロスターマンら、どちらかと言うと守備面に特長のある右サイドバックを残して3バックへと変化するのが基本だ。ただ、ボランチを1枚最終ラインに落として組み立てたり、状況に応じて4-3-3や4-2-4の形になることもある。いずれにしてもドイツ代表はかなり流動的で、スタートポジションに固執する選手はほぼいないと言っていい。

 課題は攻撃面にある。押し込むことはできるが、どうも最後が強引で仕留めきれない。UEFAネーションズリーグでは引いたハンガリー代表を攻略するのにかなり苦労していた。フリック監督がこの問題をどう解決するかは、2014年以来の優勝を目指す上でカギとなりそうだ。

 GKのファーストチョイスは相変わらずマヌエル・ノイアー。同選手にアクシデントが起きたとしても、控えにマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンとケヴィン・トラップがいるなど、このポジションは安心安全だ。

 センターバックはアントニオ・リュディガーが不動で、相方はCB陣唯一の左利きであるニコ・シュロッターベック。両者ともパワフルなプレーだけでなく持ち運びや球出しに長けており、アクション1つで相手のズレや数的優位を作り出せるなど、ビルドアップでも高い貢献度を誇る。その脇は強さ、高さを備えたダヴィド・ラウムとクロスターマンが固める。

 ボランチはヨシュア・キミッヒが不動。コンビを組むのはイルカイ・ギュンドアンかレオン・ゴレツカになるが、よりリンクマンとして機能する後者の方がファーストチョイスに近い。

 左サイドは爆発的なスピードを誇り、内側でのプレーにも磨きがかかってきたレロイ・サネ。右は万能なヨナス・ホフマンが陣取る。トップ下は相手の虚を突くのが抜群に上手いトーマス・ミュラー。ワールドカップの舞台を知り尽くすベテランは崩しのキーマンと言っていいだろう。ジャマル・ムシアラやマリオ・ゲッツェは流れを変えるピースとしてうってつけだ。

 ユスファ・ムココ、ニクラス・フュルクルクと楽しみな存在が多いが、最前線は彼らよりもドイツ代表での経験値が豊富なカイ・ハフェルツだ。ただ、同選手は典型的なストライカーではなく、悪くはないがフィニッシュ面に疑問は残る。そういった意味ではムココやフュルクルクの出番も増えてきそうだが、果たしてどうなるか。

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