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長友佑都に起きた心境の変化とは? サッカー日本代表DFの4年間に訪れた2つの転機【コラム】

長友佑都の「大好物」



「体幹トレーニングのしすぎでもう切れ切れ。身体は仕上がりまくっています。思うに僕って悩みの処理能力が早いんですよね。自分の強みというか、逆境が大好物なんでしょうね」

 いっさいの試合に出られない逆境を、むしろ好機ととらえる。その上で自身のYouTubeチャンネルでも公開して大きな反響を呼んでいた、午前、午後と過酷なメニューを課していた自宅での体幹トレーニングを自身へのインプット、言い換えれば自己投資のひとつに位置づける。

 迎えた2020年8月末。ガラタサライ退団後に生じた約2カ月間の無所属期間をへて、長友はフランス・リーグアンの名門オリンピック・マルセイユへ加入した。自己投資の積み重ねが状況を好転させたのか。こう問われた長友は、ゼロからの挑戦を強調していた。

「マルセイユのようなビッグクラブからオファーをいただいたことはすごく光栄ですし、自分自身も喜んでいますけど、状況が好転したかどうかはこの先の結果次第なので。どのような結果が出ようと、自分自身が成長するために下した決断という意味では必ず正解になりますけど、だからといって好転したなんてまったく思っていない。チャンスはもらえたと思っていますけど」

 2020/21シーズンのリーグアンで長友は25試合に出場した。しかし、単年で結んでいた契約の更新はかなわなかった。長友は所属クラブなしのまま2021年9月のカタールワールドカップ・アジア最終予選の序盤2試合に出場し、日本代表はオマーン代表に0-1で敗れ、中国代表には1-0で辛勝した。

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