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北京五輪世代が日本サッカーの今後を左右する。切り拓いた多様なキャリアの行く末【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

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 北京五輪でU-23日本代表は惨敗という結果に終わったが、その後は本田圭佑や長友佑都らを筆頭に、数多くの選手が海外に活躍の場を移し、大舞台も経験することとなった。北京五輪から14年が経ち、彼らのキャリアは多様な分岐を見せている。豊富な経験を持つ彼らが、日本サッカー界に残すものを考える必要があるのかもしれない。(文:元川悦子)


現役引退、契約満了。岐路に立たされる北京世代


【写真:Getty Images】

 2022年の年末を迎え、2018年ロシアワールドカップ(W杯)日本代表の槙野智章の現役引退が注目されたが、彼ら北京五輪世代(85~88年生まれ)は現役キャリアの岐路に立たされている。

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 すでに2014年ブラジルW杯メンバーの伊野波雅彦、2011年アジアカップ優勝時のメンバー・本田拓也が引退を表明。北京五輪代表の水本裕貴、安田理大も今季限りで契約満了となり、去就不明の状況となっている。

 同世代の看板的存在の本田圭佑も2021年末にリトアニア1部のスードゥバ・マリヤンポレを退団してから1年近く所属クラブがない。本人は現役続行の意思を持っているようだが、カンボジア代表の事実上の指揮官やカタールW杯解説、ビジネスなどで多忙を極めているだけに、サッカーの第一線に戻るのは難しそうだ。

 彼らの世代は30代中盤から後半に差し掛かる。セカンドキャリアを考えなければならない時期に来ているのは間違いない。内田篤人がJFAロールモデルコーチと並行しながらメディア露出をしていたり、梶山陽平がFC東京U-12育成担当として育成年代の指導に携わっていたり、谷口博之がサガン鳥栖のスカウトとして活躍するなど、一足先に引退した面々の動向はさまざまだが、「サッカー界に残って貢献したい」と考える人材が多いのは確かだろう。

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