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日本代表 11か月前

サッカーU-20日本代表メンバー全選手紹介。世界に挑む21人の逸材【FIFA U-20ワールドカップ2023選手名鑑】

シリーズ:編集部フォーカス text by 河治良幸 photo by AFC

SB


【写真:2023 Asian Football Confederation (AFC)】

背番号2:松田隼風(まつだ・はやて)
生年月日:2003年10月2日(19歳)
所属:水戸ホーリーホック
J2:リーグ戦成績:6試合1得点0アシスト

 名前の通り、スピードを生かした攻め上がりが武器だ。鋭くも柔軟な動きで、同サイドのアタッカーをサポートしながら、タイミングを見計らって追い越し、正確な左足クロスを繰り出す。JFAアカデミーの出身で、周りとコミュニケーションをよく取るタイプでもある。元々ボランチなので、ボールを受けて捌くのも朝飯前だ。

 攻撃的なキャラクターでありながら、粘り強い対人守備も冨樫剛一監督の信頼するポイント。日本が戦うC組はセネガル、コロンビア、イスラエルともに強力な右サイドアタッカーを擁するだけに、そうした相手を封じることがそのまま世界に名前を売ることにつながりそうだ。「松田隼風は水戸が育てた」とサポーターに誇りを持ってもらえるように、ハヤテの如く左サイドを疾走する。

背番号15:屋敷優成(やしき・ゆうせい)
生年月日:2003年10月18日(19歳)
所属:大分トリニータ
J2リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト

 ポジションは右サイドだが、屋敷だけに、チームの要となるべき選手だ。もともとはウイングをメインとする選手で、“03ジャパン”でも複数ポジションで使われてきたが、AFC U-20アジアカップではこのポジションで全試合に出場。ただ、今回は21人編成の中で、右サイドバックのスペシャリストがいないだけに、屋敷にかかるところが大きい。

 爆発的なスピードをどんどん生かして、攻撃を活性化させる。永長鷹虎との縦のコンビは必見だ。大分では高校2年生から二種登録されて、公式戦の最年少記録を持っている。振り返ればユースの大先輩である梅崎司が“調子乗り世代”で脚光を浴びた大会でもある。当時、梅崎のチームメートだった内田篤人コーチから直々に指導を受けているのも、何かの縁かもしれない。大分のJ1昇格という今年の大きな目標はあるが、その前に“大分代表”として世界にその名を響かせるか。

背番号16:髙橋仁胡(たかはし・にこ)
生年月日:2005年8月17日(17歳)
所属:FCバルセロナ/スペイン

 2005年生まれで、今回のメンバーでは唯一、2025年の大会にも参加資格がある“飛び級”選手でもある。憧れはバルセロナの大先輩であるジョルディ・アルバと長友佑都という。同じサイドバックでも全くタイプは異なるが、2人の特長を2で割ったような理想像があるのかもしれない。

 AFC U-20アジアカップでは当初、ぎこちなさも見せたが、試合を重ねるごとに存在感を増していった。日本語は流暢とは言えないが、明るくチームに溶け込んで、コミュニケーションもとっている様子だ。左足の技術もさることながら、臨機応変なポジショニングでビルドアップに絡み、高い位置でチャンスの起点になる。守備のデュエルに課題を残すが、冨樫剛一監督が松田隼風とどう使い分けて行くのか興味深い。父親の出身地であるアルゼンチンを舞台に大ブレイクなるか。

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