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「何してんの?」最下位・湘南ベルマーレが抱える問題「甘さはキックオフから出ていた」

text by 加藤健一 photo by Getty Images

「甘さはキックオフのバックパスから出ていた」



「基本的な考え方として、中央を通させないというのは徹底しているつもりですが、今日は運ばれる場面がたくさんあった。すごく難しいですが、サッカーではありえない失点の仕方だと思いますし、そのへんの甘さはキックオフのバックパスから出ていた」

 失点で目が覚めたか、湘南はリズムを取り戻していく。杉岡大暉が「絶対に見失ってはいけないところ」というデュエルの強さを前面に出しながら押し込み、35分と43分にゴールを奪って逆転に成功している。小野瀬は「試合の流れ的には悪かった中で盛り返せたのは良かった」と振り返った。

 ただ、終盤は再び鹿島の猛攻を受ける形となり、後半アディショナルタイムにPKを献上して同点に追いつかれた。

「最初から90分+アディショナルタイムを戦い抜かないと勝ち点は拾えない」と、小野瀬は勝ち点を重ねることの難しさを感じながらも、「反省できたところは続けながら、いかに勝ち点3をとっていくか。連勝が必要な勝ち点差になってきたけど、みんなでそこをやっていくしかない」と前を向く。杉岡もこの試合を「プレーの失敗や成功に目が向きがちですけど、ベースの部分は変わっていないので、今後も求めていかないといけない」と冷静に言葉を紡いだ。

 監督や選手たちは、悔しさをにじませつつ、自身に矢印を向けながらチームが抱える問題を明かした。最下位に沈む湘南は、この引き分けを浮上の足掛かりとすることができるのだろうか。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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