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日本代表 1年前

ボランチだけの問題ではないが…。サッカー日本代表の質を左右する4人とドイツ戦との差【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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 サッカー日本代表は現地時間12日、キリンチャレンジカップ2023でトルコ代表と対戦し、4-2で勝利した。大幅にメンバーを変更して臨んだこの試合も、ドイツ代表戦に続いて4得点を奪って勝利を収めたが、内容としては課題が残る。果たして、ドイツ代表戦とは何が違っていたのだろうか。(文:西部謙司)



 

失われた守備の強度と密度

トルコ代表戦に先発したサッカー日本代表MF田中碧
【写真:Getty Images】

 ドイツ代表戦から先発をほぼ総入れ替え。2得点した中村敬斗の冷静なフィニッシュや代表デビューの毎熊晟矢の落ち着いたプレー、攻撃をリードした久保建英など、選手層の厚さを示した部分もあった。しかし、3点リードした後には2失点。チームとしてドイツ代表戦のような質はなかった。個々には良いプレーがあった半面、全体としては明らかにドイツ代表戦と比べると見劣りしていた。

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 同じ4-4-2の守備ブロックでも、強度と密度に差があった。

 冨安健洋、板倉滉、遠藤航、守田英正の4人が全体の質を左右することがはっきりした試合といえる。この4人は球際で高い勝率を出せるデュエルの名手で、いわゆる「ボールウィナー」だ。彼らの有無は強度を左右する。さらに冨安、板倉によるラインコントロールがないと全体が間延びしてしまい守備ブロックの密度が保てない。コンパクトさが十分でないので1人1人の守備範囲が広くなってしまい、それも強度に影響を与えていた。ドイツ代表戦では1人で奪いきれないケースでも味方が近いのでカバーできていたが、トルコ代表戦では1人で奪えないと相手ボールになってしまっていた。

 ミドルゾーンの守備ブロックの固さは戦い方の基調部分で、そのクオリティが落ちれば全体に影響が及ぶのは避けられない。選手層の厚さを示せたようで、最も重要な質を担保できなかったのはバックアップが十分でなかったからともいえる。

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