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最悪の出来と最高の結末。横浜F・マリノスFW植中朝日が断ち切った負の連鎖とシゲさんの言葉

text by 加藤健一 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】


リーグ戦初先発は「最悪の出来だった」

 明治安田生命J1リーグ第30節、横浜F・マリノス対北海道コンサドーレ札幌が21日に行われ、4-1でマリノスが勝利を収めた。今季マリノスに加入した植中朝日はこの試合でリーグ戦に初めて先発。試合終了間際に決めたゴールは、植中自身にとっても、チームにとっても大きなゴールとなった。



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 V・ファーレン長崎で才能の片りんを見せていた植中だったが、マリノスではなかなか出場機会を得られなかった。そんな中で、先発のチャンスが回ってきた。相手は9月のYBCルヴァンカップで自身がゴールを決めた札幌。しかし、「リーグ初先発というのもあって固くなってしまった」と振り返るように、決して評価できないパフォーマンスだった。

「周りから見た感じと僕の体感は同じだと思う」と振り返ったのは、待ちに待ったゴールシーンではなく、それまでのプレー内容のことだった。マンツーマンで対応してきた札幌の守備に苦しんだ植中は、パスを収めることができずにボールロストを繰り返してしまった。

 60分には入ったばかりの吉尾海夏のクロスを頭で合わせるも、シュートはサイドネットに。74分にはボールを奪った西村からパスを受けて左足を振り抜いたが、シュートはGK高木駿に阻まれた。

 本人の「今日は本当に最悪の出来だった」と言葉通り、90分までは本当にいいところがなかった。それでも、前線で守備に奔走し、自分ができることをやり続けた植中に、最後の最後でご褒美が待ち受けていた。

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