アルベル・プッチ・オルトネダ
【写真:Getty Images】
生年月日:1968年4月15日
前職:FC東京監督
スペインの名門バルセロナでスカウトやコーチを務めた経歴を持つアルベル・プッチ・オルトネダは、2020シーズンにアルビレックス新潟の監督に就任している。同監督にとって、トップチームでの指導はこれが初めてだった。
アルベルは新潟にポゼッションサッカーを持ち込んだ。ボールを動かしながら立ち位置で優位性を作り出し、守備では即時奪回を徹底してゲームを支配していく。1年目はスタイルを浸透させる難しさに加え離脱者が重なりリーグ戦11位と苦しんだが、2年目は一時優勝争いに絡むなど6位フィニッシュ。アルベルの元でJ1昇格を果たせなかった事実に変わりはないが、確固たるベースが出来上がった新潟はその後、J2優勝&J1昇格を成し遂げ、今季は早々にJ1残留を決めた。そういった意味でもアルベルの功績は大きかった。
2021シーズン限りで新潟を去った後、アルベルはFC東京の監督に就任している。1年目は6位と健闘したが、今季は怪我人が続出した影響もあって前半戦で12位に沈むなど、安定して勝ち点を伸ばせず。この結果、アルベルは解任を余儀なくされ、ポゼッションスタイルの浸透は中途半端な形で終わることになった。
新潟時代が象徴するように、アルベルのサッカーは浸透に時間がかかる。それを考えると、FC東京で過ごした1年半という期間は短かった。しかし、ボールを保持している時より、激しいプレスからの速攻を繰り出せている時のFC東京の方が強かったのも事実で、そもそもアルベルとの相性は悪かったのかもしれない。