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日本代表 3か月前

サッカー日本代表からは? アジア杯ベストイレブン。アジア最高峰の選手たち【アジアカップ2023】

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:ムサ・アル・ターマリ(ヨルダン代表)

ヨルダン代表のムサ・アル・ターマリ
【写真:Getty Images】


所属クラブ:モンペリエ(フランス)
生年月日:1997年6月10日
アジアカップ2023成績:6試合3得点1アシスト

 アジアカップの過去最高成績がベスト8だったヨルダン代表の躍進に貢献した1人が、右サイドのムサ・アル・ターマリだった。

 アル・ターマリはフランスのモンペリエに所属するウインガーで、ヨルダン代表で唯一の欧州組だ。グループリーグ初戦のマレーシア代表戦で2得点を決めて好スタートを切ると、特に準決勝・韓国代表戦で印象深い働きをしている。53分に敵陣でのインターセプトに成功してアシストを記録すると、66分には右サイドからドリブルで2人をかわして左足のミドルシュートを決め、韓国代表の気持ちをへし折った。

 その姿は「ヨルダンのメッシ」とも称され、観る者を魅了した。決勝のカタール代表戦では得点を決めることができなかったものの、随所に存在感を発揮しており、攻撃の要だったことは確かだ。アル・ターマリがいなければ、ヨルダン代表の準優勝はなかったかもしれない。

MF:イ・ガンイン(韓国代表)


【写真:Getty Images】

所属クラブ:パリ・サンジェルマン(フランス)
生年月日:2001年2月19日
アジアカップ2023成績:6試合3得点1アシスト

 ベスト4で敗退した韓国代表にとって大きな収穫は、“至宝”イ・ガンインがチームの中心になったことだろう。

 バレンシアの下部組織で育ったイ・ガンインは、日本における久保建英のように、幼少期から注目を集めてきた。飛躍に時間が掛かったものの、2022/23シーズンにマジョルカで活躍して昨年夏にパリ・サンジェルマン(PSG)へ移籍し、ワールドクラスの選手の仲間入りを果たしている。

 韓国代表としては、2022年のカタールワールドカップは4試合中3試合がベンチスタートだったものの、その後主力に定着した。代表レギュラーとして初めて臨んだメジャートーナメントである今大会では、初戦のバーレーン代表戦で2得点を記録するなど躍動している。データサイト『Opta』によると、チャンスクリエイト数は「11」で、大会トップタイの数字だった。

 準決勝・ヨルダン代表戦でのボールロストが多かった点が指摘されているが、それだけチームの勝敗を左右するキーマンとして期待が集まっている証明と言えるかもしれない。

MF:アクラム・アフィーフ(カタール代表)

カタール代表のアクラム・アフィーフ
【写真:Getty Images】

所属クラブ:アル・サッド(カタール)
生年月日:1996年11月18日
アジアカップ2023成績:7試合8得点3アシスト

 2019年アジアカップ決勝のサッカー日本代表戦で1得点2アシストを記録したカタール代表のアクラム・アフィーフは、今大会の主役だった。7試合で8得点3アシストを記録している。

 今季のカタールリーグで12試合出場13得点と絶好調のアフィーフは、グループリーグで3得点1アシストと活躍すると、決勝トーナメントでも躍動した。準々決勝のイラン代表戦では1得点1アシストを記録し、3-2の勝利に大きく貢献している。

 自ら決めるだけでなく、左サイドから対角のスペースに出すロングパスも精度抜群で、対戦相手はシュート、ドリブル、パスと、全てを警戒しなければいけない厄介な選手だった。

 ヨルダン代表と対戦した決勝戦では、先制となるPKを獲得して自ら決めると、ソックスの中に仕込んでいたトランプを出して手品を披露。ゴールパフォーマンスでマジックという前代未聞の行動に出たが、“ネタ”を仕込むほど得点する予感が本人にあったのかもしれない。

 その後、前半終了間際に負傷し担架でピッチを出てひやりとしたが、すぐにプレーに戻ると、後半にはPKで2点を追加し、今大会唯一となるハットトリックを達成。8得点で大会得点王となり、大会MVPにも選出された。

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