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Jリーグ 1か月前

「日本の指導者は相変わらず停滞している」酒井高徳と河岸貴の本音と願望。指導者は「具体的に何をしてる?」【後編】

text by 編集部 photo by Footballcoach

指導者は「具体的に何をしていますか?」



「Jリーグで勝って自分がヨーロッパに引き抜かれることまで考えている監督はどれくらいいるのかなと正直思います」

 酒井の言葉には決して批判的な意図はなく、「指導者に世界を目指してほしい」と言う願望から出た言葉だった。「選手たちが世界を目指してワールドカップも本気で獲りにいくとなっているんだったら、今後はやっぱり世界に進出したいと思っているコーチ、監督がどんどん出てくることが日本サッカーを1歩、2歩、あるいは3歩になるんじゃないかと思う」と述べた。

 河岸は酒井の意見に同意しつつ、指導者の立場から選手に世界を目指せという指導者に対して「具体的に何をしていますか?」と投げかける。

「言語は大事だから、まず英語は喋れますか? ただ(現地に)行って見て、見たから大丈夫じゃない。(選手に)夢を目指せと言っていて、自分たち(指導者自身)が努力していないんじゃないか。もっと学んで、自分が世界基準になっていくのがものすごく大事だなと思います」

「学んだ時期がドイツにいた期間だった」と振り返る酒井は、「残酷な話ではあるけど、経験しないと分からないというのが実際のところ」と言う。10代の頃からの自身の体験をもとに、「学ぶことと考えることは絶対にやって欲しい」と未来のサッカー選手たちへアドバイスを送る。「なぜうまくいかなかったのか」「どうしたらうまくいくのか」の繰り返しの中で、「自分の引き出しと経験を強くしていく」と語った。

(取材:Footballcoach、構成:編集部)

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