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Jリーグ 2か月前

覚醒中!アルビレックス新潟FW長倉幹樹の進化が止まらない「J1でも頭ひとつ抜けている」「自分は走るだけしか…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「このような選手が得点王になるんだな」

「複数得点を決めたのも、実はプロになって初めてです。このような試合が続く選手が得点王になるんだな、と感じました。こういう経験ができたことを、これからの試合でも生かしていけたら」

 第1戦を終えた直後にこのように言葉を弾ませていた長倉は、中3日で迎える第2戦への抱負を問う質問には「1点。まずは1点です」と語っていた。その間に誕生したチャントにも鼓舞され、再び先発フル出場を果たした背番号27は、両チームを通じて最多となる4本のシュートを放っている。

 まずは開始7分。MFダニーロ・ゴメスが右から放ったクロスに右足を合わせたボレーは惜しくもゴール左へ外れた。ニアサイドにぽっかり空いたシュートコースがはっきりと見えていた、と振り返った長倉は「あそこで決めていれば、流れは完全にこちらのものだった」と試合後に悔やんでいる。

 その4分後の11分には、森保ジャパンに招集されている谷晃生に代わって町田のゴールマウスを守る福井光輝と1対1の場面を迎えた。しかし、股下を狙ったシュートは福井に読まれていた。

「あらためて振り返ってみると、もうちょっと脇を狙えばよかったのかな、と思っています」

 最大の決定機を阻止された場面をこう振り返った長倉は、35分にもゴール前での冷静な切り返しから左足を一閃したが、ここでも福井のセーブにあった。前半終了間際に立て続けに2点を奪われ、そのまま迎えた後半アディショナルタイムの95分。カウンターから一矢を報いようとした一撃もゴール左に外れた。

「本当にチャンスはあったので、自分次第でどうにかできた試合だったと思っています」

 直後に新潟の黒星を告げる主審の笛が鳴り響いた。第1戦のアドバンテージもあり、2戦合計スコア5−2で準決勝進出を決めた長倉は「勝って突破したかったので残念です」とまずは自らへ矢印を向けた。

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