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Jリーグ 8か月前

夏の移籍も視野に? Jリーグ、いまだ“出場ゼロ”の逸材6人。分厚い選手層に阻まれているのは?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:早川隼平(はやかわ・じゅんぺい)

早川隼平
【写真:Getty Images】

生年月日:2005年12月5日(19歳)
所属クラブ:浦和レッズ

 昨季に続き、今季も大型補強を敢行した浦和レッズ。マチェイ・スコルジャ監督が率いるスカッドには、リーグを代表する実力者たちが名を連ねており、ポジション争いは熾烈を極めている。経験や実績の浅い若手選手たちにとっては、出場機会を掴むことが非常に難しい環境だ。

 現在19歳の早川隼平も、厳しい立場に置かれている一人である。

 浦和の下部組織出身で、2022年に2種登録、2023年8月にクラブとプロ契約を結んだ若きアタッカーは、2023年4月に行われたYBCルヴァンカップ・グループリーグ第3節の川崎フロンターレ戦でトップチームデビュー。翌第4節の湘南ベルマーレ戦ではクラブ歴代最年少得点記録を更新する活躍を見せ、同年のルヴァンカップにおいて、21歳以下の選手に贈られる「ニューヒーロー賞」を受賞した。

 デビューシーズンは最終的に公式戦20試合に出場。身長163cmと小柄ながら、重心の低い独特なテンポのドリブルで相手を翻弄した。荒削りな部分は残しているものの、初めてのプロの舞台で物怖じするどころか、積極的にボールに関わる姿が印象的だった。

 しかし、昨シーズンはなかなか出場機会を得られず、シーズン途中にファジアーノ岡山への育成型期限付き移籍を選んでいる。岡山では公式戦16試合に出場して2ゴールを記録するなど、一定の活躍を見せ、このオフに浦和にレンタルバックした。

 ただ、冒頭でも述べた通り、今季の浦和は充実した布陣を完成させている。特に早川が主戦場とする2列目は最も選手層が厚いポジションであり、中央もサイドも飽和状態。ここまで早川には出番が回ってこず、J1でのベンチ入りは2試合のみだ。

 唯一無二のドリブルをさらに磨き、より危険なプレーヤーになっていくためには、この夏に期限付き移籍という形で再び浦和を離れることも現実的な選択肢だ。控えのままシーズンを過ごすのは、あまりに惜しい。

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