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Jリーグ 2か月前

舩橋佑にとって「あの試合はターニングポイントだった」。鹿島アントラーズ5年目の飛躍「悔しさもあった。でも…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Editor

鬼木達監督が求めるものであり、舩橋佑が評価を高める理由

 後半開始からピッチに立った舩橋は、いきなりインパクトを残す。荒木遼太郎のFKは、GKシュミット・ダニエルがはじき返した。こぼれ球を鈴木優磨が狙うも、シュートはブロックされる。再びこぼれたところを、ペナルティーエリアの外から舩橋が狙う。

 ワントラップから迷いなく右足を振り抜いたが、シュートはわずかに枠を外れていた。ただ、この積極性こそが鬼木監督が求めているものであり、舩橋が評価を高めている理由の一端を担う。

「どのポジションもそうですけど、鬼さんからはゴールを狙えとよく言われますし、点を取ることがサッカーだってよく言われる。ゴールを奪えるボランチがいいボランチだと思っています。もっと得点に絡みたい。流れを変えるようなシュートやプレーがしたい」

「ああいうシュートで流れが変わる」という舩橋の言葉通り、このプレーが流れを引き寄せた。前半はシュート1本となかなかリズムを作れなかった鹿島だったが、後半は多くのチャンスを作った。結果としては1-0だったが、最後まで2点目を狙う姿勢は、鬼木監督がチームにもとめるそれである。

 舩橋の立場は確実に変わった。試合を重ねるにつれて自信も深めている。ただ、まだレギュラーの座を脅かすまでには至っていない。

 その潜在能力を評価する鬼木監督は「もっといい選手になると思う」と言い、課題を提示している。

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