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Jリーグ 2か月前

舩橋佑にとって「あの試合はターニングポイントだった」。鹿島アントラーズ5年目の飛躍「悔しさもあった。でも…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Editor

憧れだった柴崎岳に負けないように

「やっぱり多少は波がある。無難になってしまうときがある。常に研ぎ澄まされた状態でやれるようになると、もっといい選手になると思う」

 名古屋戦では来日したばかりのジーコクラブアドバイザーが試合を観戦してクラブ通算600勝到達の瞬間を見届けた。翌日の練習前には選手やスタッフに言葉を投げかけている。

「すごく身が引き締まった。昔からアントラーズでやってきて、いろんなことを聞いてきましたけど、本人から言葉をいただいて、アントラーズでタイトルを獲ることの意味を再認識できた」

 2021シーズンにトップチームに昇格した舩橋は、まだタイトルの味を知らない。ただ、小学生のときから鹿島のユニフォームに袖を通してきた。その思いは誰よりも強い。

 すべて「鹿島アントラーズのために戦いたい」という思いが根底にある。

「スタメンかスタメンじゃないかはそこまで重要視していない。チームが勝つことを最優先に考えて、途中から出たときも勝利に貢献できるように自分が何をすべきか考えている」

 名古屋戦では子どものころから憧れだった柴崎岳に代わって、ピッチに立った。舩橋にとって柴崎は単なる憧れから超えたい目標になりつつある。

「岳くんから吸収できるものはたくさんある。一緒に出られたら嬉しいし、同じポジションなんで負けないようにやりたい」

 鹿島がリーグと天皇杯の2冠に輝き、FIFAクラブワールドカップで準優勝に輝いた2016シーズン、柴崎は24歳だった。強い鹿島を取り戻すためにも、まもなく23歳になる若きボランチの台頭が待たれる。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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